出版社内容情報
九歳になった空也が稽古に励む尚武館道場を速水左近が訪れ、田沼意次の死を告げる。磐音は新たな懸念を門弟たちに明かすのだが……。
内容説明
天明八年、小梅村の尚武館坂崎道場。庭では九歳になった空也が独り稽古に励んでいた。元奏者番の速水左近が磐音をたずね、宿敵・田沼意次の死を告げる。穏やかな日が訪れるかと思われたが、磐音は門弟たちに、新たな懸念を明かす。探索のために江戸を離れた霧子と利次郎によって、最後の刺客の策謀が明らかになるのだが…。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
88
いよいよこの居眠り磐音も終盤が近づいています。田沼意次が死んで、その際に松平定信を暗殺するための刺客隊を江戸から駿河で待機させます。それを磐音は自分に向けようと画策します。それがうまくいき、主人公親子や道場の主だったものが退けます。2021/03/22
とし
76
決定版・居眠り磐音「意次ノ妄」49巻。田沼意次の放った刺客柳生七人衆、ちょいと弱すぎそれとも空也が凄いのか楽しく面白く読み了です。 2021/07/11
yamatoshiuruhashi
43
意次死して7人の刺客奔る。が、ちょっと設定が緩んでないか。山籠りして鍛え抜いた剣術使いが犬に噛まれてやられるか?幾ら磐音の息子、常人離れしているとは言え、9歳の独り稽古しかしていない男の子にやられるか?ともあれ、田沼意次の手のものとの戦いは終わったらしい。で、あとがきに言うに後2巻必要だと。どう運ぶのだろうか。2021/03/14
fuku3
22
2022.3.13読了。シリーズ第49弾。天明8(1788年)空也9歳に!隠居した速水左近が田沼意次が身罷ったと磐音に知らせに来た!磐音はある疑念を確かめる為に重富夫婦を弥助が居る寸又峡に送り田沼の陰謀を突き止めさせた!意次は松平定信が失脚の首謀者だと知り死して尚も七人の刺客を定信に送る手筈をしていた!刺客達に偽の書状を渡し尚武館の坂崎磐音を先に斃すようにと誘き出した!尚武館に現れた刺客達は一人は白山(犬)にやられ一人は空也にやられ一人は輝信にやられ一人は利次郎にやられ柳生永為は磐音に斃される!弱ゎ!2022/03/13
紅葉
14
亡くなってもなお厄介な刺客を放つ田沼意次。遠くの刺客の動向を見張りながらも、一見磐音たちのいる小梅村は穏やか。今回は磐音の9歳の息子[空也]の成長が著しく感じました。体は大きいけれど年齢的に幼いことから道場に上がらせてもらえないが、腐ることなく磐音の指導以外はひとり庭で稽古に励む。木を相手に飛び回り、平助に槍折れの指導も受けるようになり、めきめきと力をつけて、いきがかり上とはいえ9歳にして刺客と対峙することに。空恐ろしい感じもします。利次郎と霧子の夫婦も心強いですね。輝信も。白山と小梅は弥助と霧子のよう♪2021/08/08