内容説明
「峠の桜が咲いているうちでよかった」。嫁入りの日、満開の桜の下で新郎の大石内蔵助が馬を止めて待っていたことを妻・りくは何度も思い返す。討入の後、内蔵助・主税親子は忠孝の士として称賛されるが、りくと遺児になった大三郎には哀しみに満ちた人生が待ち受けていた。涙なくしては読めぬ第25回吉川英治文学賞受賞作品。
著者等紹介
平岩弓枝[ヒライワユミエ]
昭和7(1932)年、代々木八幡宮の一人娘として生まれる。30年日本女子大国文科卒業後、小説家を志し戸川幸夫に師事。ついで長谷川伸主宰の新鷹会へ入会。34年7月「鏨師」で第41回直木賞を受賞。平成3年「花影の花」で第25回吉川英治文学賞受賞。10年、第46回菊池寛賞を受賞。16年、文化功労者。19年「西遊記」で毎日芸術賞受賞。28年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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