内容説明
学校へも行かず、母と二人で町から町へ渡り歩いてきた14歳の玲菜。しかし「“あの人”に見つかった」という突然の電話を最後に、母は消息を絶つ。はじめて出来た友人・周東青年とその祖父・秋吉に支えられて母の行方を追ううち、玲菜は衝撃の事実に行き当たる。「あの人」とは誰なのか。息をつかせぬ青春ミステリー。
著者等紹介
樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞し、デビュー。90年『風少女』で直木賞候補となる。作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
54
国籍が無いやなんて・・母親はどうなのよと半分怒りを込めて読んでいったが、あらまぁ誘拐?親じゃないけど教育と躾はできている。子供はどうなんだろう。14才。中学生。勉強はしてるようだが息を潜めて暮らしていたら子供らしさもない・・。彼女に教科書を調達してくれる秋吉さん、甥の周東さんとの生活でホッとした彼女の気持ち。スタンドアップに出て来る6歳の子‥この子も親のDVで学校に少しの間だが行けなかった。イジメにあって行きたくても行けない子も多い。学校だけが人生じゃないが普通に平凡に暮らせる幸せをかみしめて欲しい2022/10/28
あゆ
44
あなたの隣にいる孤独 小学校も中学校も行ってないっていう設定がすごい。サクッと読めた。途中から楽しくなって一気読みした。2021/08/22
ぽろん
44
本当なら、なかなかのヘビーな内容なのに、明るく軽妙なタッチで描かれている。それにしても、芯の強い子供だ。彼女なら、しっかり生きてゆけるだろう。それに引き換え、母と信じた人のなんと身勝手な事。信頼出来る大人がそばに居て本当に良かった。巻末に伊藤沙莉さんが解説を書かれていて、そちらも愉しかったです。2021/05/05
カブ
41
母と2人で暮らす14歳の玲奈は戸籍がなく学校にも行かずに育った。その母が突然行方不明となり、周りの人たちに助けられて行方を探すことに。学校にも行かせてもらえないなんてあまりにも理不尽。母親、何してる!!周りの人たちが良い人でよかった。2021/01/14
パフちゃん@かのん変更
28
初めて読んだ作家さんの本だけれど、読みやすく面白かった。もっと読んでみよう。2022/12/29