出版社内容情報
南町奉行所吟味方与力の秋山久蔵の名を騙り、谷中の賭場で胴元から始末金を奪った男が現れた。果たして偽者の目的とその正体とは?
内容説明
谷中の賭場で、着流し姿の侍が刃傷沙汰を起こした。男は賭場のいかさまを見抜いた上、貸元から金も奪ったという。しかも去り際に、自ら南町奉行所吟味方与力の秋山久蔵と名乗ったのだ。偽者現るとの知らせを聞いた久蔵だったが、皆の心配をよそにどこか面白がっているようで―。果たして久蔵との繋がりは?シリーズ第八弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年北海道生まれ。テレビドラマ「特捜最前線」で脚本家デビュー。以後、刑事ドラマ、時代劇を中心に、監督、脚本家として多くの作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
139
新シリーズの第八弾!剃刀の度合いがちょっとだけ物足りなくありますが・・(笑)四話とも安心して読める。隠居した弥平次夫婦も健在で嬉しい。2020/08/13
やま
108
秋山久蔵御用控38作目「新・秋山久蔵御用控」8作目 2020.08発行。字の大きさは…大。偽久蔵、家の恥、恨み節、隠し顔の4話。南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵こと「剃刀久蔵」は、普通は温和な人物だが、悪党に対しては情け無用の冷酷さを秘めている。その久蔵が悪を裁く。此度は、剃刀久蔵の偽物が、賭場でいかさまを見破り、私は「南町奉行所の秋山久蔵」だと言って、始末金を受け取り…。次は、悪徳質屋で名乗って20両を脅し取り、と秋山久蔵の名前を使っていたが…。見つけた偽物の秋山久蔵は、かつて久蔵と学問所で一緒だった…。2020/09/29
真理そら
53
表題作は客観的に見た久蔵像はこういう感じかも?と楽しく読んだ。今回はこのシリーズとしては季節感あふれる描写が少なめでなんとなく寂しかった。2020/08/06
Tatsuhito Matsuzaki
6
表題の偽久蔵ほか 全4話を収録。 本筋の感想からはそれますが、マンネリ化の弊害に陥らずに、人気があってシリーズを長年続ける作品は、主人公とストーリーの完成度は勿論ですが、その物語の世界に没入出来るような時代考証と魅力的な脇役の活躍&成長が大切なんだと実感できるシリーズ作です。 2021/02/21
よしぜん
0
★★★⭐︎⭐︎2021/05/26