出版社内容情報
吉之助は好敵手や愛しい女との出会いと別れを経て、井上家当主因碩となる。やがて「名人碁所」を巡る本因坊丈和との闘いが始まった。
内容説明
苦難の人生を歩んだ丈和はついに、家元四家の名門・本因坊家の当主の座を射止めた。一方、井上安節と名を変えた立徹の前には、安井家の美しい娘・鉚が現れ、すっかり心奮われる―やがて井上家を継いだ安節は因碩を名乗り、丈和の名人就任を阻止すべく、師の因淑と驚愕の行動にうって出る。盤上、盤外の闘いが加速する!
著者等紹介
百田尚樹[ヒャクタナオキ]
1956年、大阪市生れ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006年『永遠の0』で作家デビュー。他の著書に『海賊とよばれた男』(第10回本屋大賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ソーダポップ
26
上巻の感想にも書いたが、私は囲碁のルールも知らず、全くの素人なので普通なら読もうと思わないのだが、百田直樹さんの作品を何冊か読んで、面白くなかったことがない。中巻も読み始めてすぐに物語に引き込まれていった。まさに「幻庵」も囲碁も分からない自分でも物語を追うことで十分過ぎるほど没頭し楽しむことができた。囲碁が分かる人が読めばその面白さは、どれほどのものなのだろうか。また作中に見られる、自分を超えるような弟子をしっかり育てるという姿勢は教育を考える上でもとても大切な事だと改めて感じました。これより下巻に突入。2023/06/25
すしな
22
004-21.主人公の因碩(後の幻庵)が頭角を表してきて、ライバルの丈和と盤上で命を削るような攻防を繰り広げながら、盤外へと舞台が移っていきました。囲碁界では異端の丈和ですが、名人へのハードルは高いようですね。異端を受け入れていくことでさらなる高みに登れると思いつつも、なかなか踏み切れないと言った本因坊当主元丈の葛藤もよかったなぁと。また丈和については必要以上に憎らしく描かれてもいないので、丈和に名人になってほしい気持ちも少なからずありつつもという感じでした。2021/01/11
魔王
16
友人の死や家督相続など動きがある中でひたすら碁を腕を上げ続ける。そして丈和との激闘はルールがわからなくてもおもしろい。 名人を巡っての争いが面白い展開になってきました。2023/12/01
おいさん
14
段々面白くなってきた。名人碁所の行方はどうなるのか。下巻に続く。2020/11/29
ロデタ
14
面白かった。幻庵というタイトルなのに幻庵が主人公って感じがしない。早く続きが読みたい。下巻へ。 2020/09/07