内容説明
ランドマークタワーの68階で、横浜の大神が「横浜大戦争」の幕開けを宣言した。横浜の“中心”を決めるべく、それぞれの区を司る“土地神”たちが、くんずほぐれつの激しい戦いを繰り広げる。舞台は旧ドリームランド、山下埠頭、こどもの国などに展開し、驚くべき結末が…。前代未聞にして空前絶後のエンタテイメント長編!第4回神奈川本大賞受賞作。
著者等紹介
蜂須賀敬明[ハチスカタカアキ]
1987年神奈川県横浜市保土ケ谷区出身。早稲田大学第二文学部卒業。2016年『待ってよ』で第23回松本清張賞を受賞。第2作『横浜大戦争』は有隣堂横浜駅西口ジョイナス店で週間売り上げ総合1位を獲得するなど、大旋風を巻き起こす。2018年、同作で第4回神奈川本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mae.dat
254
横浜市の行政区を擬人化ならぬ土地神に据えてのドタバタ劇場。首都圏外住みの方からすると、横浜のイメージはみなとみらいや横浜中華街付近の印象が強いと思うのですけど、横浜市はけっこう広くて、地区によって雰囲気も様々なんですよね。「え゛っ、ココも横浜⁈」って思う場所もあると思いますよ。著者は横浜の保土ヶ谷出身なので、保土ヶ谷が主役なのかな。そしてだからこそのキャラクターの機微が付いているのかも。地名やランドマーク等にいちいち註が付いているのが面白いけど、八須賀さんならではの解釈が付いていると尚良かったと思います。2023/04/30
saga
63
横浜市を統べる横浜の大神と、各区に顕現した土地神が登場する異色ファンタジー。人間から見たら産土神が、人間世界で共に暮らす。区制施行を顕現の初年にして、神の年齢の上下関係を設定したのは面白い。土地神の神器は駄洒落だ……。非常に人間臭い神々を描くことによって、人間社会の不完全性を容認する物語、そんな印象を持った。何故横浜の大神は大戦争を命じたのか? 保土ヶ谷の神は天界に召喚された後にどうなったのか? すっきりしない幕切れではあった。2021/12/22
あおでん@やさどく管理人
61
横浜市の大神が「横浜大戦争」の幕開けを宣言し、横浜市の「中心」を決めるべく、各区を司る「土地神」たちが激しい戦いを繰り広げる…。もうこの設定だけで面白い。横浜には多少縁があり、色々な区に行ったことがあるが、みなとみらいなどのベイエリアもあれば、内陸の方は新興住宅地や自然の広がる地域もあるのが横浜という街。巻末の「神々名鑑」を見ながら読んだが、人間以上に個性的でありつつも、神々の戦いなのにヒューマンドラマっぽい雰囲気があった。横浜の地理が多少分かる人ならぜひ。(全く知らない人にはちょっとキツいかも…)2019/12/18
ありす
44
横浜市民として気になる一冊。横浜の中心を決めるべく横浜の大神の命で、各区の土地神がそれぞれの神器で戦うという話。ただ戦うだけでなく、友情や家族愛なども織り混ぜられたエンタメ全開の作品。一人なかなか登場しない瀬谷の神、何かあるなと黒目なことを想像していたら、そうきましたか。全てを持っていく。何か一人は居そうなキャラですね。横浜の大神、偉そうなことを言っているが、そもそも鎌倉や小田原に乗せられたあなたに問題があるのでは?なかなか集中できず一週間もかかってしまったけど、面白かったー!2021/04/27
えみちゃん
34
初読みの作家さん♪単行本で見かけたときから気になってました。文庫化されたら・・っと思い購入したものの読むタイミングが合わず積んじゃってました。^^;満を持して読み始めたところ舞台は神奈川の大神たちの慰労会から始まるのだが、ちょっとお疲れぎみの横浜さん(大神)が市内18区の土地神ナンバーワンを決めるべく「横浜大戦争の幕開け!!」を高々と宣言する・・っというなんともセンセーションな幕開けです。ところが読み始めたものの土地勘がない私には なんども地図を見ないと場所もさっぱり。それぞれの土地神の立ち位置・関連性も2020/07/12
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