出版社内容情報
鏡、リボン、ぬいぐるみ――身近な物に怨念が宿る。峠、公園、横断歩道――見慣れた場所に怪異は潜む。ほら、あなたのうしろにも…。
内容説明
とあるシェアハウスの“開かずの間”。ひょんな理由から女子学生がその部屋に住むことになった。ただしクローゼットは絶対に開けないという条件で。ところが夜になると聞こえてくる謎の音。日に日に増すこの音は一体どこから…(「シェアハウス」)。京都・蓮久寺の三木大雲住職が受けたリアルな相談・体験談に説法を織り交ぜた新しい怪談。
目次
第1章 無念
第2章 供養
第3章 呪い
第4章 巡る
第5章 禁戒
著者等紹介
三木大雲[ミキダイウン]
1972(昭和47)年京都の寺院の次男として生まれる。多くの寺院で修行を積み、2005(平成17)年京都の光照山蓮久寺の第38代住職に就任。怪談を切り口にしたわかりやすい「怪談説法」を確立する。京都日蓮宗布教師会法話コンクール最優秀賞受賞。14年、「稲川淳二の怪談グランプリ」優勝。18年、“最恐”怪談師決定戦「怪談王」優勝。OKOWAチャンピオンシップ初代チャンピオン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
304
三木大雲和尚の怪談説法集の2冊目です。和尚はとにかくお優しい方で相談者からすぐに来てくれと急に呼び出されてもイヤな顔もせずに駆け付けるフットワークの軽さがあって、和尚にお任せすれば如何なる事でも大丈夫だと思える絶体的な安心と信頼感が持てますね。どの話も独特な味があって名作が沢山あり選択に迷いますね。これで未読は1冊のみとなりましたが今後も年に1冊のゆったりとしたペースで刊行して欲しいと望みますね。『レンタル彼女』お金を払って一定の間彼女になってもらうお仕事のアルバイトをしていた女子大生の吉田さんの体験談。2022/01/04
ゆみきーにゃ
111
シリーズ二作目。ぬいぐるみの熊のくーさんのお話が印象的。怖い話不思議な話、すごく読みやすく言の葉についてはストンと心の奥底に落ちていき心に響きました。2020/10/24
あっか
80
柔らかくお上品で、まるで愛溢れる説法を聞いているようにタメになる教訓もありつつも、しっっっかり怖いお話満載!三木和尚が実際に体験した話中心の実話ベースの怪談集。呪いの章の、リボンやレンタル彼女はゾクッとする怖さ。鏡も、本当だったら超怖い!…でもクーさんの話はめっちゃ泣きました。子どもの頃からこんな経験をたくさんしてきただなんて、三木和尚すごいなあ…わたしなんて全然ないよ。ずっと読んでいたい、クセになるシリーズです。続々をすぐに読みます。無印も読みたい!2020/10/19
凛
65
京都の和尚さんによる怪奇譚の二作目。語り口は優しく柔らかいけれど、前作に比べて怖さは少しアップしているような。特に「呪い」の章はぞわぞわと。中には霊も怖いけれど、一番怖いのは人間なんじゃないかと思う話もあったり、悪ふざけをして人形に怒られる話など、私たち生きている人間の側にも問題がある話もあったりして、ちょっと考えさせられた。霊を怖い存在にしているのは私たちなのかも。好きだったのは「あげた薬指」。ちょっと怖くて不思議な話。こんなこと本当にあるのかな。あるんだろうな、きっと。一度、説法を聞きに行ってみたい。2020/09/04
ヒデキ
59
三木和尚の怪談本、2冊目です。 三木住職の元に地元の皆さんから寄せられる 多くの相談、その中にヒトが生きていて、 その周りに何故か怪異な現象が起きてしまいます 怪異に空きこまれた人たちをほっておけない、住職の性分は、苦労された若い時期につくられたのかな?と思ってしまいました。 「お題目菩薩さま」のお話が印象的でした2022/02/28