出版社内容情報
新年早々、南町奉行所与力の笹塚孫一に事件解決の助勢を乞われた坂崎磐音。友人の蘭医・中川淳庵の命を狙う怪僧一味と対峙する!
内容説明
穏やかな新年を迎えた江戸深川に、引く手数多の浪人がひとり。坂崎磐音である。故郷・関前に暮らす妹伊代の祝言を寿ぐべく、おこんと出かけた途上、南町奉行所与力・笹塚孫一に乞われ、名立たる商人一家が毒殺された事件解決に助勢する。一方で、蘭医の中川淳庵は、破戒坊主一味に命を狙われる。友の危機に磐音の剣花が咲き誇る。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。著書多数。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナイスネイチャ
110
あれっ?おこんさんの件がどうなったの?っていうぐらいなんもなかった。中川医の件が一件落着したけど、妹の祝言が決まっても会いに行けない物悲しさなどまだまだ問題山積。2019/11/18
KAZOO
94
決定版の8作目です。私にとって、佐伯さんの作品は数十年前の池波正太郎さんの作品と同じ位置を占めるようになってしまいました。読んでも比較的すぐにその内容を忘れてしまうのですがストレス解消にはいいですね。この8巻にもいくつかの話がおさめられていますが、最初の頃に出てきた中川医師を狙う集団との決着がつきました。裏で糸を引いていた大物の正体も明らかになりました。2019/06/19
とし
85
居眠り磐音 決定版「朔風ノ岸」 8巻。安永三年の年の暮れから、新年にかけて慌ただし慌ただしい年越しと年始でしたが、磐音の妹伊代が祝言を挙げることが出来てちょっと心安らぐ時が過ごせたかな。2020/07/26
ともくん
37
磐音の友、蘭医である中川淳庵が血覚上人一党に拉致される。 破れ寺に拉致された淳庵を助けるべく磐音が奔走。 それに続き、吉原でも騒動が。 その中で、ひとつの明るい光が。 磐音の妹の祝言。 磐音の心に、温かいものが灯った。2023/06/29
yamatoshiuruhashi
34
6月配本その1。一冊5章(5話)、各4段の提携の中でまさに起承転結を収めた短編集の体裁がきれいにできている。「府内新春模様」は初めて人斬りの場面が出なかったような気がする。本当は前にもあったかもしれないが、とにかく各話の盛り上がりはチャンバラ。細部は詳しく時代考証がなされているようで、その上のフィクションもすんなり読めるところもある。磐音の活躍に爽快感。2019/06/12