文春文庫
四人組がいた。

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167911706
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

村の老人四人組の元には不思議な来客ばかり。奇妙な味わいとおかしみが溢れ、「日本の偉大な田舎」から今を風刺するユーモア小説。これぞ高村流エンターテインメント!



とくに名物もない山奥の山村に、ヒマを持て余して集まる元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さんの老人四人組。村は、いつものように平穏のはすが……。

気球を使ったモダンアーティスト、若い保険外交員の娘、小学校の生徒、町史編纂する役場の職員、テレビクルーに女優……そしてたくさんの動物たちが、村でひと騒動を起こしていく。

四人は、AKBを見ながら過疎を愁い、ネットショッピングをしながら限界集落へと思いをはせる。

「日本の田舎」から今を描く、黒い笑いに満ちた短編連作。

?村 薫[タカムラ カオル]
著・文・その他

内容説明

車もめったに通らぬ山奥の寒村。いつも郵便局兼集会所に集まるのは元村長、元助役、郵便局長、キクエ小母さんの老人四人組。一見、退屈極まりない村だが、怪しげな気球アーティストや保険外交員の娘に始まり、果てはタヌキほか動物たちがやってきては騒動を巻き起こす。「日本の田舎」から今を描く、痛烈なブラックユーモア小説。

著者等紹介

〓村薫[タカムラカオル]
1953年、大阪市生まれ。国際基督教大学卒。90年『黄金を抱いて翔べ』で日本推理サスペンス大賞を受賞しデビュー。93年『リヴィエラを撃て』で日本推理作家協会賞、『マークスの山』で直木賞、98年『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞、2006年『新リア王』で親鸞賞、10年『太陽を曳く馬』で読売文学賞を受賞。16年に刊行した『土の記』では野間文芸賞、大佛次郎賞、毎日芸術賞の三冠に輝く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

102
これは高村さんが多分、奈良県の大宇陀地方での農家の人物像を描いた作品の「土の記」の時に感じたことをブラックユーモア仕立てで書かれたのではないかという気がしました。12の連作短編集で、元村長、元助役、郵便局長、野菜の直売をしている伯母さんの4人が集会所に集まってはさまざまな話をしていて小さな事件らしきものあるいは過去の出来事などの話をします。そこに動物らしきものなども来たりして私は落語を思いだしました。高村さんの今まで作品とは異なった肩の力の抜けた感じがしました。2025/03/18

あつひめ

60
点訳一校正完了。とても意外な作風に驚きながら読み進め、この世界は一体どこなんだ…ととんでもないところに紛れ込んだ気分になった。それがいつの間にか、次は?次は何が起こるの?と先が気になるようになってしまった。TNB48のステージ曲はどこかで聴いたことがあるぞとこのしゃれっ気に笑ってしまった。それ以来大声ダイヤモンドならぬ大声ダイナマイトが脳内をぐるぐるしている。ここまであれこれ想像させて引きずり込ませるからこそ、様々な賞を受賞しているのだろうな。他の高村さんの作品も読んでみたい。2019/05/31

紫綺

59
単行本にて読了。正直、期待はずれ‼️…だった。2019/01/19

優希

49
高村流ブラックユーモア。こんな作品も書くのかと思わされました。然程面白いわけでもなく。つまらなくはないですが。2020/12/24

mahiro

34
山奥の限界集落の集会所に集い怪しげな会話をする4人の老人、更に山奥の不可思議な気球、どんな事件が始まるかと思えば四足?タヌキ?…これはブラックでシュールな風刺ギャグなのか、SFなのかファンタジーなのか、はてなマークが脳内に点滅しつつも読むのをやめられぬ展開になり、老人などへの容赦ない表現はあるが時々声を出して笑いつつ読み終えてしまった、高村薫氏はこんなのも書くんだ…でも私には面白かったです。短編が連なって1つの作品になっているが後になるほど破壊度が強まる感じかな。タヌキのアイドルはジブリのアニメを思い出す2023/04/08

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