出版社内容情報
コロモで囲まれ、油で揚げられ、団結を深めた肉たちのミッシリ感。あのサイズには、意地と面子がかかっていた! 今回も大満腹!
東海林 さだお[ショウジ サダオ]
著・文・その他
内容説明
メンチカツはコロッケよりも立場が弱い。不公平だと思う。メンチカツ一個をほぐしたら何十個分のコロッケが作れると思ってんのかッ―真面目なメンチカツの報われなさを嘆き、健康の敵として疎まれる角砂糖への恋心を募らせ、見栄でラーメンスープをちょい残しする自分に煩悶。大好評の食エッセイ第38弾!
目次
すき焼き、廃墟となる
ボートに乗ったお魚
馬を食べる人々
几帳面な人とは
お餅は踊る
昆布のような人なりき
人間は転ぶ
豆腐だけで一食
「まいう」の表現力
ビーフジャーキー立ちはだかる〔ほか〕
著者等紹介
東海林さだお[ショウジサダオ]
本名庄司禎雄。昭和12(1937)年東京生れ。早稲田大学露文科中退。45年第16回文藝春秋漫画賞、平成7年第11回講談社エッセイ賞受賞。9年漫画とエッセイ両分野の活躍により第45回菊池寛賞受賞。12年紫綬褒章受章。13年第30回日本漫画家協会賞大賞受賞。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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s-kozy
63
はいっ、安定のシリーズ、今回も楽しませてもらいました。「すき焼き、廃墟となる」「ボートに乗ったお魚」「昆布のような人なりき」「煮干たちよ」「ハンバーグの災難」「食べる前に見よ」などなどタイトルだけでも面白いではないか。あと何年楽しませてもらえるのか?まだまだ続けてもらいたいなぁ。そして、時折り生まれてくる「人間は転ぶ」のような傑作。もうたまりまへん。2018/08/21
乱読亭AKIRA@晴釣雨読🎣
44
庶民的な食べ物を面白おかしく表現した食エッセイ。こんなに食べ物に探究心・好奇心を剥き出しにしている人はなかなかいないと思いました。どのお話も、言われてみればそうだな〜と思い、クスッと笑えるものばかりです。私の中のお気に入りの点は、メンチカツや豆腐、昆布茶など「庶民的」な食べ物だけを扱っているところです。高級料理の食エッセイは馴染みが薄いので、どうも苦手です。(^_^;)本作はシリーズ物のようなので、他の作品も読んでみようと思います。2019/05/06
シナモン
16
購入本。図書館にもあるだろうけど、買わずにはいられない、手元に揃えておきたいお気に入りのシリーズ。東海林さん、今回も細かいところをよーく観察しておられます。そして文章が面白い。読んでてニヤニヤ、クスクスしちゃいます。個人的には「クッキーの苦しみ」「パンにバターというけれど」が好きです。一冊読んでお腹いっぱい。あー面白かった。ごちそうさまでした。2018/08/29
kousei
13
長旅移動中に読了。日本食が恋しくなる、どこから読んでも名人芸。2019/05/04
書の旅人
12
こんなに長く続いていても、安定した面白さ。「わはは」と大笑いすることはありませんが、つい「ニヤッ」となってしまいます。2018/08/19