文春文庫<br> 源氏物語の女君たち

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文春文庫
源氏物語の女君たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 188p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167911256
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C0195

出版社内容情報

NHKの人気番組を文庫化。世界最古の大恋愛小説のストーリーを追いながら個性あふれる魅惑の女性キャラを分析した源氏物語入門書。世界最古の大恋愛小説のストーリーを追いながら、個性あふれる王朝の女性たちのキャラクターを分析した、源氏物語の入門書。

1997年4月から6月の3カ月間、NHK教育テレビ「人間大学」で「源氏物語の女性たち」という番組を書籍化した作品です。この番組は寂聴さんが毎回、源氏物語ゆかりの地に出かけていき、語るという内容。作者の紫式部をはじめ、光源氏が最も愛した紫の上、男を虜にした魔性の女・夕顔、誇り高くインテリ女性・六条御息所、情熱的で官能的な朧月夜など、光源氏を取り巻く女たちをわかりやすく解説しています。

「紫式部は仏教に帰依してもなお物語を書きつづけたことで、救われていたのではないでしょうか。『源氏物語』の底には、女人成仏の悲願がかく流れているように私には思われてなりません」

といった具合に、寂聴さん独自の見解が満載です。

瀬戸内 寂聴[セトウチ ジャクチョウ]
著・文・その他

内容説明

紫式部がいちばん気合を入れて書いたヒロインは誰?源氏物語に登場する魅惑の女君たちを、ストーリーを追いながら徹底解説。潔く見事な生き方をした女君、現代の女性にこそ共感されるべき女君―この壮大な物語を通して、紫式部は何を伝えたかったのだろうか。寂聴流、世界一わかりやすくておもしろい源氏物語の入門書。

目次

紫式部について
桐壺の更衣と藤壺の女御
葵の上と紫の上
六条御息所
夕顔
空蝉と末摘花
朧月夜の君
明石の君と玉鬘
女三の宮
雲居の雁と落葉の宮
宇治の大君と中の君
浮舟

著者等紹介

瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島生まれ。東京女子大学卒。61年「田村俊子」で田村俊子賞、63年「夏の終り」で女流文学賞を受賞。73年11月14日平泉中尊寺で得度。法名、寂聴。92年「花に問え」で谷崎潤一郎賞、96年「白道」で芸術選奨文部大臣賞、2001年「場所」で野間文芸賞を受賞する。06年、文化勲章を受章。11年「風景」で泉鏡花文学賞、18年、朝日賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

saga

66
寂聴さんが、光源氏の相手となる女性に焦点を当てて、やさしく解説してくれる。今から約千年前の平安時代に、良く練られた長編小説が著されていたことは世界に誇れるだろう。当時の貴人の性生活を描く大人の小説のため、現代の小説や映画にリメイクされると、源氏のプレイボーイ振りが強調される。しかし、実在した女君たちでさえ「○○のむすめ」のように名前が残り伝えられない時代の女性たちが、源氏を相手にした時の強さ、潔さを本書で知ることができた。古文は苦手なので、現代語訳で読みたい。2022/05/05

彼岸花

13
読破したい本の中に、源氏物語があります。日本古典の最高峰だからです。けれども、あまりの系図の複雑さに、自分には理解できるのかと不安が頭をよぎります。(光源氏がそうさせているだけかもしれませんが)この本は、訳をされた寂聴さんの有難いテキストです。紫式部以外の作者が書いたと思われる箇所もあるそうです。読める時期が到来したならば、見極めたいですし、千年前の恋愛術に酔いしれてみたいです。もし私が光源氏だとして、一体どの女君に恋慕するのでしょうか。2018/10/23

双海(ふたみ)

10
1997年4月から6月の3カ月間、NHK教育テレビ「人間大学」で「源氏物語の女性たち」という番組を書籍化した作品なので語り口がやさしくて非常に読みやすい。高校生の頃は花散里が好みでした。特に美人というわけではないけれど、一緒にいて心が穏やかになるというか、素の自分でいられる。そういう女性に惹かれるんです。それから、情熱的で官能的な朧月夜にはドキドキしました笑 だって大胆なんだもの。源氏物語の主人公は「時間」であるという著者の説に納得。たしかに、無常観が地下水脈として作中に流れている。2023/01/22

双海(ふたみ)

9
再読。光源氏よりも彼を取り巻く女人の生涯のほうがより深く印象に残る。出家という唯一の救済を生前に許されなかった紫の上がなんというかやはり不憫に思われる。2024/04/14

mymtskd

9
とても読みやすくわかりやすく源氏物語の入門ガイドとして最適です。紫式部、そして物語に登場する女君たち同様に出家された寂聴さんならではの鋭く的確な洞察もあって、読み応えのある作品でした。とにかく面白くてあっという間に読んでしまいました。2021/05/19

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