出版社内容情報
妄想と詩想の間をたゆたう穂村さんの文章とフジモトさんのシュールなイラストの見事なコラボ。未収録分も増補して、これが見納め。
穂村 弘[ホムラ ヒロシ]
著・文・その他
フジモト マサル[フジモト マサル]
著・文・その他
内容説明
夜中の通販番組の「キュッパ」に腹を立てたり、「ゴリラ脱毛」について考えたり、そして、今はなきロンロン口での待ち合わせ…。妄想と詩想の間を往来する歌人・穂村弘の文章とフジモトマサルのシュールなイラストの奇跡のコラボ。気がつくと、あなたは日常の裏側を散歩中。単行本未収録分も増補したシリーズ最後のにょっ記。
著者等紹介
穂村弘[ホムラヒロシ]
1962年札幌市生まれ。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。2008年、歌論集『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞、「楽しい一日」で第44回短歌研究賞、2013年、絵本『あかにんじゃ』(絵・木内達朗)で第4回ようちえん絵本大賞特別賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞受賞
フジモトマサル[フジモトマサル]
1968年生まれ。漫画家兼イラストレーター。1993年からイラストレーターとして活動を開始。94年に回文絵物語『キネマへまねき』で作家デビュー(後に新潮社より『ダンスがすんだ』としてリニューアル発売)。2015年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
396
日記スタイルで書かれた穂村弘の日常エッセイ。『にょっ記』、『にょにょっ記』に続くシリーズ第3弾。すると、これの続編は『にょにょにょにょっ記』で、さらにその先は『にょにょにょにょ…』?これって著者が書き続ける限り「にょにょ」は続くのか。書店の店頭で注文する時に困らないのだろうか。「あのう、にょにょにょ…記」。その時、穂村氏は書店の柱の陰に隠れてほくそ笑んでいるのだろうか。姑息だ!穂村弘。いっそ非常飢饉的毛毛蟲に喰われてしまえ。2019/06/30
佐島楓
67
読み終えてしばらく考える。この作品は、穂村さんが歌論でおっしゃっていた短歌のつくりかたと似ていることに気づく。日常の中に異常をすべりこませるというような。つまり短歌的散文を書いてみようという狙いがあったのだろう。それですべて腑に落ちる。私は日記を書いて眠ろう。2019/02/23
るぴん
49
単行本既読。このシリーズはいつ読んでも和むなぁ( ´ ▽ ` )。穂村さんの妄想力に、何度読んでも脱帽。アラビア数字の書き方、リカちゃんワールドについて、グリンピース、接吻の變遷、本命チョコの見分け方、うきうき…。読みながら何度もくすくすと笑った。シュウマイにグリンピースが乗っていた世界は 、秘密警察に記憶を消された世界!壮大な妄想に「おぉ‼︎」っとなった。もうこれ以上「にょ」が増えないのが、本当に残念。2018/07/22
Kazuko Ohta
47
いろいろあってクサクサしているとき、あんまり長い話や重い話を読めそうになくて、またもやすがりたくなる穂村さん。今回は解説代わりのほかの人のにょっ記がないのが残念だけど、のっけからやっぱり笑ってしまう。改行による見事なオチ。凄いセンスだなぁ。なんでこんなにオモロイんだろう。国語のテストよりもあなたのほうがよほどシュール。森見さんを読むときにも思うことですが、「しゅぱっと」とか「みょんみょん」とかの擬態語に私は弱すぎる。好きすぎて、ニヤけた顔が元に戻らない。100ハイジぐらい、元気いただきました。ありがとう。2018/09/05
★YUKA★
44
やっぱり好きです。この空気感。でも"にょ"シリーズ最終巻なのですね。"にょ"はもう増えない…が寂し過ぎます。 ロンロン口懐かしいな。2018/10/23