出版社内容情報
不倫、夜這い、のぞき、男色、獣姦…江戸びとの性を春画を通して解説。著者の若かりし日の体験談も妙におかしい、楽しい春画コラム。
永井 義男[ナガイ ヨシオ]
著・文・その他
内容説明
江戸時代のアダルトグッズってどんなもの?当時の人にはできても現代人にはできない性技とは?葛飾北斎や喜多川歌麿など当代一流の浮世絵師たちの作品から、江戸びとの性の実態を探っていく。妾を募集した大名や陰毛を線香で焼き切る遊女などさまざまな男女(時には動物!?)が登場。江戸の文化と暮らしが分かる面白コラム集。
目次
第1章 春画に見る性
第2章 江戸の女の性
第3章 庶民の性
第4章 夫婦の性
第5章 異端の性
第6章 遊里の性
著者等紹介
永井義男[ナガイヨシオ]
1949年、福岡県生まれ。東京外国語大学インド・パキスタン語学科卒。福武書店編集部、国際協力機構広報課を経てフリーとなり、1995年、「深川猟奇心中」で小説家としてデビュー。1997年、「算学奇人伝」で開高健賞を受賞。時代小説のほか、江戸時代に関する著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そうたそ
9
★★★★☆ そもそも春画というもの自体、俗っぽいものではあるのだが、本書は元々コラムとして連載されていたものをまとめたというだけあって、春画を通し、江戸時代の性をより俗っぽく記述している書になる。現代と変わらぬこと、あるいは現代では有り得ないこと、どちらにしても当時の性の話題は面白い。ちょっと下衆すぎる、と思ってしまう人もいるかも……な内容ではあるが、春画を気軽に楽しめる内容でおすすめ。2024/12/15
すうさん
4
春画は「芸術というよりむしろ猥褻なものだ」と言い切る著者の本。春画というカテゴリーは西洋には無いが、西洋でも有名な葛飾北斎や歌川国貞という絵師たちも春画を描いている。性器の描き方にも妙な男のプライドがあってにやけてしまう。とにかく秘めたる男女の営みに対する行動などは感情的だからそれほど変わらないはずなのに、時代や身分や相手によって驚くほど変化がある。男と女の情事だからこそ、微妙な心理や羞恥や計算が働く。絵の背景に書かれた言葉がそれらを解説してくれる。春画は美しく深いのだ。でも堂々と見てるのは恥ずかしいが。2018/07/21
みずえ
3
文化としての春画についての本。面白いんだけど、電車の中で開くのは憚られる本でした。江戸の文化の一面が垣間見えて面白かった。2020/04/23
Hadsukichi
3
Twitterで宣伝されててちょっと面白そうとなったので。春画から見る江戸の人々の暮らし、という感じで興味深く読了。また時代小説で出てきた「笑い絵」という言葉に疑問があったのだけれど、それも解消してくれました。2018/06/02
パトリック
1
昭和の昔は春画の本は例の部分を消してあった(確かにそうだった)が、ある本の出版を境にそのまま掲載するようになったとか。詳しくは本書で。江戸文化を語る上で不当に春画を無視してはいけないよ。 2018/07/25
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