文春文庫
政党政治はなぜ自滅したのか?―さかのぼり日本史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167909147
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

国民の期待を背負って誕生した政党政治は、なぜ自壊したのか。軍の台頭を招いた、日本の政党政治の挫折の要因を筋を追って解明する。

内容説明

今ほど混迷する政治をじっくり見据えるときはない。国民の期待を背負って誕生した政党政治はなぜ自壊したのか?軍の台頭を招いた政党政治はなぜ失敗したのか?4つの歴史的なターニングポイントから、政党政治の失敗の原因を探りわかりやすく解説。激動の政党政治がたどってきた苦難の歴史からあるべき政治の姿を見定める。

目次

第1章 自壊する二大政党―1928年(昭和3年)(もう一つの二大政党時代;普通選挙と護憲三派 ほか)
第2章 原敬政党内閣の光と影―1918年(大正7年)(藩閥政治と山県有朋;原敬の目指した政党政治 ほか)
第3章 もたれあう政党と藩閥―1905年(明治38年)(藩閥と政党の妥協が生んだ桂園時代;日露関係をめぐるヘゲモニー争い ほか)
第4章 理念なき政党の迷走―1898年(明治31年)(政党内閣の誕生;国会開設と政党の結成 ほか)

著者等紹介

御厨貴[ミクリヤタカシ]
1951年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学客員研究員、東京大学教授などを経て、東京大学先端科学技術研究センター教授・東京都立大学名誉教授・放送大学客員教授。専門は政治史、オーラル・ヒストリー、公共政策、建築と政治。著書に『政策の総合と権力』(東京大学出版会、サントリー学芸賞受賞)、『馬場恒吾の面目』(中公文庫、吉野作造賞受賞)など。「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の座長代理を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tadashi Tanohata

23
2大政党に関する書物を読みたく、手に取る。まさに政党政治は自滅に向かっているのか。政権交代可能な2大政党など夢の夢なのか。連日のように、そのことを裏付けニュースが流れる。しかし、しかし、日本には世界に冠する「情緒」がある。諦めるのはまだ早い。読書をしようと、まとまりのないレビューで悪しからず。 2017/12/14

バルジ

6
非常にコンパクトな日本政治史概説。表題の通り「政党政治」の負の側面にスポットを当て、昭和の政党内閣期から大正・明治と日本における「政党」の役割を冷ややかな視点で論じる。本書で語られる政党の姿は醜いの一言に尽き、国家の前に党があり自己の利益がある。絶え間ない政治スキャンダル、理念なき離合集散、国益の前に党益という惨憺たる状況であるがそれは第一次大隈内閣にその淵源があるらしい。理念ではなく利益によって集う「政党」の衣を纏う時そこに国益の姿は無い。あるのは一部の個別利益に奉仕する私党としての政党だった。2020/06/14

AnmitsuK (うろ覚えムーミン)

1
明治維新後の新政府内で起きた政争について語った、放送大学の講義を書籍化したもの。御厨先生特有の、熱がこもった語り口には引き込まれるものがあるが、なにぶん読み手の私が知識不足で、内容に見合うだけの器量が備わっていないのが痛い。要勉強、要再読だなこれは。2017/10/23

nowhereman134

0
コンパクトで時代も限定されているけど、精度の高いレンズで覗いているような感じだった。桂と山縣との関係とか面白かった。◆「いくやまいまいおやいかさかさかやおてはた」の「いまい」から「は」まで。2021/03/19

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