出版社内容情報
アパートの住人の好奇心が、堆積した時間と記憶をひもといていく芥川賞受賞作「春の庭」はじめ、街の息遣いが聞こえる小説集。第151回芥川賞受賞作。「春の庭」
書下ろし&単行本未収録短篇を加え 待望の文庫化!
東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示していた。街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは――第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の三篇を加え、作家の揺るぎない才能を示した小説集。
二階のベランダから女が頭を突き出し、なにかを見ている。(「春の庭」)
通りの向こうに住む女を、男が殺しに来た。(「糸」)
アパート二階、右端の部屋の住人は、眠ることがなによりの楽しみだった。(「見えない」)
電車が鉄橋を渡るときの音が、背中から響いてきた。(「出かける準備」)
何かが始まる気配。見えなかったものが見えてくる。
解説・堀江敏幸
柴崎 友香[シバサキ トモカ]
内容説明
東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。彼女は隣に建つ「水色の家」に、異様な関心を示していた。街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは―第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の三篇を加え、作家の揺るぎない才能を示した小説集。
著者等紹介
柴崎友香[シバサキトモカ]
1973年、大阪府生まれ。99年、短篇「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が「文藝別冊」に掲載されデビュー。07年、『その街の今は』で第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞と第23回織田作之助賞、第24回咲くやこの花賞を受賞。10年、『寝ても覚めても』で第32回野間文芸新人賞受賞。14年、「春の庭」で第151回芥川龍之介賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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