出版社内容情報
フライパン方式が導入された「サンマの悲劇」、冷し中華は「七人の侍」、許されざる太巻き、みつ豆で童心が甦る…爆笑必至エッセイ。
東海林 さだお[ショウジ サダオ]
内容説明
さようなら。断腸の思いで、ブツンと頭を切り落とす。フライパン方式が採用されたとき、サンマの悲劇は始まった―。リーダーのもとに馳せ参じる具の面々、冷やし中華=「七人の侍」説。日本人であれば一度は考えなければならない「コンニャクと自分はどういう関係にあるか」問題等、爆笑必至の食エッセイ!
目次
好漢!キャベツ
禁ゴクゴク飲みの時代
アンコのアンコだけ食い、いいのか
冷やし中華の具の大義
ソーメンをストローで!!
読書には豆を
「困るを楽しむ」ゼリー
トウモロコシのズリズリ
みつ豆のオイッチニ
「サンマの悲劇」〔ほか〕
著者等紹介
東海林さだお[ショウジサダオ]
本名庄司禎雄。昭和12(1937)年東京生れ。早稲田大学露文科中退。45年第16回文藝春秋漫画賞、平成7年第11回講談社エッセイ賞受賞。9年漫画とエッセイ両分野の活躍により第45回菊池寛賞受賞。12年紫綬褒章受章。13年第30回日本漫画家協会賞大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
s-kozy
83
天才・東海林さだお先生の丸かじりシリーズ、椎名誠さんの解説には三十六弾とある。すごいですね、面白いですねぇ、相変わらず腹が空きますねぇ。西荻にあるパイナップルラーメン、食べに行かなくちゃ。「パパパパパイン」は2011年6月に開店か、まだ営業しているかな?本巻の最爆笑エッセイは「『引っくり返せッ、豚肉!』」になります。もちろん、「この『なります』は、レストランのおねえさんが、『こちら、スパゲティ・ナポリタンになります』の『なります』と同じ『なります』になります」(100頁・「カラスミを作ろう」より)。2017/01/14
Shoji
80
グルメ紹介でもなければ、食レポでもありません。 庶民が普通に食べる食材や料理を愉快なタッチで綴っています。 肩肘張らずにざっくばらんに読めました。 楽しかった。←決して「美味しかった」ではない2016/12/06
ユメ
42
東海林さだおさんの丸かじりシリーズは、敬愛する平松洋子さんが絶賛していてずっと気になっていた。こんなに面白いエッセイを今まで読まずにいたなんて。シリーズ一作目からリアルタイムで追いかけられた人が羨ましい。日本の食文化をつぶさに観察したエッセイ。目のつけどころがユニークで、少年のような好奇心が凄まじい。日本人なら必ずどこかに「あるある!」とお腹を抱えるポイントがあるのではと思うほど。冷やし中華=「七人の侍」説など、独特の擬人化に目から鱗。噛めば噛むほどスルメのように味が出るこのシリーズを「丸かじり」したい。2018/02/25
kayak-gohan
37
このシリーズを知ったきっかけは演出家の友人が毎回朗読会で読んでいること。食べ物や食べることに関して、やってみたいけどできないこと、わかっているようで実はよくわかっていないことを作者独自の視点で解剖。薀蓄を傾けるのでもなく、旨い不味いをあげつらうものでもない。読んでいて「あるある感」と「実は俺も同類という安心感」がユーモラスに感じ取れる。味付け海苔にたっぷり含ませた醤油がアツアツのご飯に沁みる様子など、さすが東海林先生よくわかっていらっしゃる(笑)2018/07/08
Pー
23
東海林さんの本はやっぱり手にしているだけで楽しいな~。表題の「サンマくん」のお話しもテレビの料理番組から始まって東海林さんのサンマ焼き挑戦記から「尾頭つき」へと続く。魚の「お頭」についての考察から「鰯の頭も信心から」へと我が国の信仰心までお出まし・・・。東海林さんの好奇心と深い思考からこの「丸かじりシリーズ」は単なる食のエッセイに留まらず宗教学・自然科学・動物行動学へと深化するエッセイであるかも・・・なんて、解説の椎名誠氏は宣うのであった。。。2017/04/20
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- 和書
- 『室内』40年 文春文庫