出版社内容情報
養護施設から逃げ出した十六歳の少女・舞子は、なぜ死なねばならなかったのか? 若者たちが抱える孤独と痛みを描く警察小説の白眉。
香納 諒一[カノウ リョウイチ]
内容説明
腐乱死体となって発見された16歳の少女・舞子は妊娠していた。援助交際、ネットカフェ難民―地方の養護施設から逃げ出し都会をさまよう舞子は、腹違いの弟を死に追いやり保険金を奪った叔父の行方を追っていたという。無縁社会を生きる若者たちの孤独を噛みしめ奔走する警視庁捜査一課大河内班の刑事たち。
著者等紹介
香納諒一[カノウリョウイチ]
1963年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社に勤務。そのかたわら小説を執筆し、91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞しデビュー。99年に『幻の女』で第52回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
詩界 -うたか-
8
#読了◆短大生だと偽り他人の家に住み殺されていた女性は——まだ15歳の少女だった。家の持ち主はネットカフェに泊まり込んでおりネットで知り合って居座られたから彼女の事を何も知らないという。本名は?ネットに存在した彼女は、一体なんの為に東京に出たのか。若者に振り回される警察達は——◆ちょっと一昔前の小説感がある。加納さんらしいといえばらしいかも。2021/05/02
りょう
5
無縁社会という言葉が流行ったが、それをうけたそういう風に暮らす人の辛さ孤独を描いた無縁旅人。人間の心の複雑さをしみじみ感じる。2021/01/20
バジル
2
特別個性的な登場人物や派手な格闘シーンなど無しで、淡々とベテラン刑事たちによる捜査が行われていく。驚くような展開がある訳でもないのだけど、だからこそ現実的と言うか、この真摯な雰囲気、わたしは結構好きでした。2018/12/22
ぱーぷる・ばんぶー
2
アパートの一室で見つかった遺体は養護施設から逃げ出した16歳の少女だった。ネットカフェや知り合った男の部屋を渡り歩く現代のネットカフェ難民の実態がテーマ。捜査によって浮かび上がる少女の人生や事件の真相は期待ほどではなかった。2017/02/08
ねぎまぐろ
1
★★★★2022/12/09