出版社内容情報
命の危険を顧みず、男は妻のために出兵先の朝鮮半島から日本へ還った(「汐の恋文」)。戦国時代の夫婦の情愛を描く珠玉の短編集。全七作からなる歴史小説短編集。
豊臣秀吉による朝鮮征伐の前半・文禄の頃、一通の文箱が博多の津に打ち上げられ、秀吉の許に届けられた。中の手紙は半島に渡った夫を思う妻のものであった。興味を持った秀吉はその女を名護屋に呼び寄せたが……(「汐の恋文」)。
関ヶ原の戦いの前に大坂方の人質になるのを拒み、火を放って果てた細川ガラシャ。その嫁である千代はガラシャと死を共にせず生き残った。細川忠興の嫡男・忠隆は、父の命に背き千代を離縁せずにいたため、遂には廃嫡されてしまう。しかしその後も忠敬は千代と共に暮らし続ける(「花の陰」)。
戦国時代や江戸時代の女性・夫婦の旧来の像に著者独自の新鮮な解釈を投げかける、珠玉の短編集。
葉室 麟[ハムロ リン]
内容説明
朝鮮出兵の前半、文禄の頃。一通の文箱が博多の津に打ち上げられた。それは半島に渡った夫を思う妻のものだった。興味を持った豊臣秀吉は女を名護屋に呼び寄せたが…(「汐の恋文」)。顧みられること稀な戦国の世の夫婦の姿に焦点をあて、「武」の背後に秘められた様々な情愛の光景を描いた傑作短編七作を収録。
著者等紹介
葉室麟[ハムロリン]
1951年北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年『乾山晩愁』で第29回歴史文学賞を受賞し作家デビュー。2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞を受賞。2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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