出版社内容情報
日常の中で普通の人々がポロリと見せる意外な一面を、鋭くも温かい観察眼とユーモアで綴る。何度でも読み返したい名エッセイ集。
転校した鹿児島の小学校で貧しい同級生から丼いっぱいの壺漬をご馳走してもらった思い出。「女がひとりで小料理屋に入り、カウンターに座ってお銚子を頼むのは、ひとりで海外旅行に出掛けるぐらいの度胸がいる」が、働く女の甲斐性だからとカウンターに座ったある夜の出会い。「女はね、女に靴を磨かせるようになっちゃおしまいだよ」と呟いた銀座の靴磨きのおばさんの、ふと目にした休日の光景。乗物や劇場の席とりが不得手な筆者に、「待ってたら、席なんかひとつもないのよ。あんた、女の幸せ、とり逃すよ」と檄を飛ばした女友達……なにげない日常や仕事先で出会った人々や出来事を鋭くも温かい観察眼とユーモアで綴る。大いにうなずき、笑いながら涙が出てくる不朽の名エッセイ集。解説/篠崎絵里子
内容説明
愚痴をこぼす代りに真っ赤になるまでおみおつけに唐辛子をかけていた祖父。「待ってたら、席なんかひとつもないのよ、あんた、女の幸せ、とり逃すよ」と、乗物や劇場の席とりが苦手な筆者に檄を飛ばした女友達。なにげない日常や仕事先で出会った人々や出来事を、鋭くも温かい観察眼で綴る、不朽の名エッセイ。
目次
お弁当
拝借
マスク
天の網
なんだ・こりゃ
縦の会
唯我独尊
七色とんがらし
転向
普通の人〔ほか〕
著者等紹介
向田邦子[ムコウダクニコ]
昭和4(1929)年東京生まれ。実践女子専門学校国語科卒業。映画雑誌編集記者を経て放送作家になりラジオ・テレビで活躍。代表作に「だいこんの花」「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」等がある。55年に初めての短篇小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞し作家活動に入ったが、56年8月航空機事故で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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stobe1904