文春文庫
空の拳 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167904630
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

入社3年目の出版社社員・空也が配属されたのはボクシング雑誌。ジムにまぎれこんでから広がる、パワフルで熱い世界を描く長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

110
上下巻600P強、一気読みしました。著者のボクシング愛が感じられる青春小説、擬音語が飛び交い、ボクシングジム通いの経験者ならではのリアル感が伝わって来ました。オマケの角田光代と沢木耕太郎の対談もGOODでした。私は色んなスポーツを生観戦していますが、ボクシングは未体験なので、何時か後楽園ホールで観戦したいなぁ。そう言えばラウンドガールが好きだった事を想い出しました。2016/04/05

びす男

69
どちらかがぶっ倒れるまで拳を交える、もっとも分かりやすいスポーツ。主人公・空也の成長が読み進める手ごたえとなり、面白かった■巻末に沢木幸太郎さんとの対談もあり、「一瞬の夏」を思い出した。あれはよかった。俺は大丈夫じゃないお前を見に来たんだ、というフレーズは今も覚えている。膨大な時間と努力を、一瞬に賭ける。そこには、単純な競技だからこそ生まれる感動と美しさがある■角田さんは「人の動きを文字で書きたい」というのが作品を書く動機だったと語る。未知のところに自ら果敢に切り込む姿勢がいいなと感じ入った。2019/07/31

ゆかーん

62
角田光代さんの描いたボクシング小説の下巻。ボクシングジムに通う仲間の立花さんが、プロとして一人のボクサーとして戦う姿が眩しく感じました。自分の経歴を詐称してまでも、進もうとするトップへの道。コーチを変えても周りの目を気にせず、直向きに練習して勝ち上がろうと努力する彼の姿に感動しました。大好きなことをがむしゃらに行って、『ものすっごく楽しかったんだ』と言えた立花さんの姿に拍手です。そして、そんな彼の姿を、蔭ながら見守り続けた空也さんも、ボクシングを通じて、一人前の編集者に大きく成長して行きました。2016/03/05

matsu04

38
面白かった。さすが角田女史である。試合シーンも圧巻だった。リングサイド・記者席視点の描写が新鮮で、汗や血がこっちまで飛び散ってきそうで興奮しまくりだった。試合後の飲み会も楽しそうで羨ましい。沢木耕太郎のカシアス内藤の話も懐かしかった。2015/11/04

ピース

37
文芸部門を希望していたが、「ザ・拳」というボクシング雑誌に配属された空也。その「ザ・拳」が廃刊となり念願の文芸部門に配属される。本来なら大喜びするところだが、うちひしがれた気分になる。空也がそれだけ頑張ったということだろう。これからもジムのメンバーやボクシングそのものと関わり続けてもらいたい。2019/09/07

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