出版社内容情報
家康を支えた異能異彩の七人の家臣を描いた作品集。戦国武将を最も愛した作家・火坂雅志の人生もまさに「常在戦場」だった。
急逝した著者の遺した傑作短篇集
家康を支えた異能異彩の七人の家臣を描いた作品集。戦国武将を最も愛した作家・火坂雅志の人生もまさに「常在戦場」だった。
内容説明
家康の周囲には異能異才の者たちがいた。行商人ワタリの情報と絶対的な忠義で仕えた島居元忠、馬上の局と呼ばれ戦場にまで赴いた阿茶の局、「利は義なり」の志で富をもたらした角倉了以など七人を描く傑作短篇小説集。牧野忠成は戦の大失態の後、影働きで功を上げた。常在戦場、手柄は合戦場の外にもあるのだ。
著者等紹介
火坂雅志[ヒサカマサシ]
1956年、新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て88年『花月秘拳行』で作家デビュー。上杉景勝の家臣、直江兼続の生涯を描いた『天地人』は2007年第13回中山義秀文学賞を受賞し、09年のNHK大河ドラマの原作となった。15年2月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
46
徳川家康の家臣など周りを固めた人々の短編集。井伊直虎を描いた「井伊の虎」と石川数正を描いた「毒まんじゅう」が特に心に残った。2023/06/04
再び読書
37
なかなか面白い短編集だった。井伊の虎は今直虎を見ているので復習の意味でも面白かった。石川数正の裏切りは昔から気になっていたので、こんな解釈もあるのかと面白かった。本多正信の悪役振りも、大抵の歴史物語同様で納得。ドラマの直虎の解釈が、少し独特なのも再確認出来た。個人的には角倉了以の河川整備にかける思いと大きな意味がわかり、面白かった。阿茶の局の生き様もまた小気味よい。最後に牧野忠成の生き様として「常在戦場」と言うタイトルで締められる。 2017/12/09
誰かのプリン
20
初読み作家さん。短編集になっており、大変読み易い。大久保長安を描いた「ワタリ」、牧野忠成を描いた題名にもなっている「常在戦場」が良かったかな。★★★3.82020/02/19
ウィズ
20
家康に夢をかけた家臣達の命をかけた熱い物語でした。この本の著者である火坂先生が今年二月に急性膵炎のため急逝されました。この場を借りて心よりご冥福を御祈りします。2015/05/31
ほうすう
18
鳥居元忠、井伊直虎、石川数正、大久保忠隣、阿茶局、角倉了以、牧野忠成といった徳川家康にまつわる人物を取り上げた短編集。全体的に無駄をそぎ落としシュッとした文章のなかにどこか味わいを感じさせる。石川数正を主人公としている割に後半生はバッサリ切って捨てていたりと案外冷たさは感じる。大きく取り上げられてはいないものの本多正信の扱いの悪さにちょっと苦笑いしてしまった。表題作に関しては私の好みではなかった。2022/10/26
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