文春文庫<br> 昭和天皇〈第5部〉日米交渉と開戦

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文春文庫
昭和天皇〈第5部〉日米交渉と開戦

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167900441
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0195

出版社内容情報

蘆溝橋事件、支那事変から運命の一九四一年十二月八日まで。勝算なき戦争に日本はいかにして突入したか。著者渾身の大河評伝第五部。

息づまる筆致で描かれる天皇裕仁の深き憂い

蘆溝橋事件、支那事変から運命の一九四一年十二月八日まで。勝算なき戦争に日本はいかにして突入したか。著者渾身の大河評伝第五部。

内容説明

盧溝橋事件以降、支那事変は泥沼化の一途を辿る。一縷の望みであった対米外交交渉は頓挫、石油禁輸政策によって日本は勝算なき戦争へと追い詰められてゆく。その歴史の波の中での、天皇裕仁の深い憂いと、日本人の運命が息詰まる筆致で描かれる。曇りない視点から昭和史の核心を理解する上で必読の大河評伝、第五部。

目次

大命拝辞
青年宰相
蘆溝橋事件
国民政府ヲ対手トセズ
張鼓峰事件
ミュンヘン会談
和平工作
欧州の天地は複雑怪奇なり
皇紀二千六百年
大政翼賛会
西園寺死す
対米対独対ソ連
開戦前夜
十二月八日

著者等紹介

福田和也[フクダカズヤ]
1960年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。同大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。現在、慶應義塾大学教授。文芸評論家として文壇、論壇で活躍中。93年『日本の家郷』で三島由紀夫賞、96年『甘美な人生』で平林たい子文学賞、2002年『地ひらく 石原莞爾と昭和の夢』で山本七平賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こういち

8
日米開戦に向かう五年間が綴られる。歴史を遡れば全て結果の羅列でしかないが、一つひとつの史実にはプロセスと原因がある。何処を見誤り、何を求めたのか。仕方が無かった、という答えに未来は無い。苦し紛れに、というのも無責任且つ筋違いだ。本書を通して、様々な見方捉え方が散見されるが、「彼の人」が見えない。結局〝決断〟が無かったのではないかと思う。「ならぬことはならぬ」の信念が失われ、武の有り様を取り違えて行った、教育の意味合いは大きい。2014/04/29

Mitz

4
『昭和天皇』と題されてはいるが、内容は“昭和史総括”といえよう。政治家、官僚、軍人、学者、思想家、右翼•左翼活動家、市井の人々に焦点を当てながら、激動の時代の核心に迫る。第五部は盧溝橋事件から、米英独ソ中の思惑が蠢く複雑怪奇な世界情勢の中、日米交渉での挫折を経て開戦に至るまで。…日本では、近年徐々に昭和史が冷静に振り返られるようになってきた。いつの日か、過去を忘却することも過大視することもなく、未来を見据えて、アジア諸国、さらには世界全体でこの時代を振り返ることができる日がくることを、静かに願っている。2014/02/14

おらひらお

2
2014年文庫初版。誰もアメリカと戦って勝てると思っていなかったことがわかる一冊でした・・・。2019/11/05

kwmr_

1
近衛内閣からハル・ノートまで。後代からすれば、開戦への舵取りはただの悪手にしか見えないが、当時としては最善の選択の結果だろうと思うと、色々と考えさせられる事が多い。2014/03/02

kiiseegen

1
軍部の暴走は止まらず苦慮する天皇・・・日米開戦前の重苦しい数年。よく知られる場面での天皇とのやり取りはサラッとした描きこみに感じる。巻末ハルノートが突き付けられ、次巻ついに開戦をむかえる。2014/02/13

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