出版社内容情報
帰ってくる死者、絵の中の少年、拗ねたピアノ──。瀬戸内の海と山に囲まれた懐かしい町・潮ノ道には小さな奇跡があふれている。
内容説明
古い井戸から溢れだす水は“雁木亭”前の小路を水路に変え、月光に照らされ小舟が漕ぎ来る。この町に戻れなかった魂は懐かしき町と人を巡り夜明けに浄土へ旅立つ(「帰去来の井戸」)。瀬戸の海と山に囲まれた町でおこる小さな奇跡。柔らかな方言や日本の情景に心温まる幻想的な七篇。第一回広島本大賞受賞作。
著者等紹介
光原百合[ミツハラユリ]
1964年広島県生まれ。大阪大学大学院修了。尾道大学芸術文化学部准教授。詩集や絵本、童話を執筆しながら、98年、初のミステリー『時計を忘れて森へいこう』を上梓。2002年『十八の夏』で、第55回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。2011年、『扉守―潮ノ道の旅人』で第1回広島本大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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