出版社内容情報
「金魚釣りに引っかかっちまったよ」。謎の言葉を残して旗本の倅が死んだ--男娼の集まる湯島で繰り広げられる奇想天外なミステリ!
男たちの愛憎が入り乱れる、シリーズ第15弾!
「金魚釣りに引っかかっちまったよ」。謎の言葉を残して旗本の倅が死んだ。男娼の集まる湯島で繰り広げられる奇想天外なミステリ!
内容説明
「金魚釣りに引っかかっちまったよ」。陰間(男娼)の集まる湯島で、謎の言葉を残して旗本の倅が死んだ。“くじら”という異名をもつ、巨漢のおかま、松平定信の特命を受けて風紀粛正に乗り出す目付、湯島の親分ぴんぞろの捨松らが入り乱れ、奇想天外なミステリが幕を開ける。根岸肥前が難事件に挑む殺人事件シリーズ第15弾!
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒業。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
31
自分の嫉妬心の為に、将来ある若者を利用して恋しい男に復讐を企てる御家人の妻。色々な人のあり様や考え方を認める肥前守の懐の広さに惚れ惚れ。くじらや雪月花の存在が良かった。2016/06/07
み
27
さくさくと♪ただ今作は、真相が重いような…。オンナのヒト怖い^^;あたしも女子だが。坂巻さん、金魚に癒しを求めるとは、早く探しに行ってよ〜。2016/08/12
うずら
21
耳袋秘帖その21・事件シリーズ第15弾。妖談シリーズの椀田と宮尾もいいけれど、やはり栗田と坂巻が面白い。父親になった栗田が、思っていた通り娘達にメロメロになっていた。金魚屋との掛け合いの会話も楽しい。金魚を飼いたくなってしまった坂巻の、ひっそりとした薄幸の美男子ぶりもまた風情があります(^_^;)坂巻と宮尾、部屋が隣なのですね。くじらは、どうしてもマツコさんで脳内変換されてしまいました(笑)事件の結末はいつも切ないけれど、最後にほっと和めました。2014/05/21
たち
19
くじらが殺されてしまったのはなんとも残念。肥前守の良い相談相手になって、今後も活躍してくれたら面白かったのにな~と思いました。最後の金魚に癒されている坂巻さんがちょっとかわいい。2016/06/20
ひさか
19
関連性を手繰り、事件に秘められた謎を解き明かすところは、今回も同じなのだが、生臭というか、ドロドロ感が強かったです。タイトルの中の金魚という涼しげなものとの対極を感じました。2013/07/25