内容説明
「我に大発見あり、即刻投資せよ、さもなくば折角の儲け話も消えてしまうぞ!」と、押し寄せる「起業家」の群れ。彼らの「誇大妄想」と真のベンチャーとの真贋を見極めることは果して可能なのか。長年、ベンチャー企業や起業家たちと接してきた著者ならではのウィットを交えたビジネス・エッセイに爆笑必至。
目次
1 ベンチャー企業とは何か
2 ベンチャーキャピタルとは何か
3 ベンチャーとの出会い
4 ベンチャー企業の選別と審査
5 出資金募集
6 経営指導
7 利益確保
8 成功の秘訣―壺から龍
著者等紹介
村上建夫[ムラカミタテオ]
昭和23(1948)年兵庫県生まれ。京都大学工学部卒業。住友商事(株)勤務などを経て、平成11(1999)年、オムロン、京セラ、東京海上火災などの出資を経て、(株)関西ベンチャー・キャピタル設立に参画、副社長に就任。現在、同社代表取締役社長。中小企業診断士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がんぞ
3
アイデアを商品化しようとすると開発費用、製造、宣伝・販売と各段階に莫大な費用がかかる。ベンチャーキャピタルというのは、「金儲け」すなわち“危険性が高いが成功すれば莫大な利益が得られる”出資、だが発明家自体にさえ理解されず、事業化まじかになると「会社を乗っ取られる」と役所に訴える人もあるとか/「金繰りの心配」が中小企業の社長の主な業務、大企業からのスピンオフにはわからなかったりする/いろいろな失敗事例のレポート「良いことでも金が入らないのは企業化できない」「基本原理の理解が間違っている(永久機関など)」2018/11/09
しっかりけちべえ
0
内容だけでなく独特の語り口に読まされる。ほとんどが失敗なのがベンチャーで、その反対が財閥とか大企業とかというのが現状かもしれないけれど、昔はベンチャーとして成功したから大きくなったはずなのに、そのマインドは何処へ。2016/05/13
還暦院erk
0
だんなの本棚から借りて読了。「笑える」ベンチャー話をエッセイにしたという作りになっている感じだったが、ときどき意味が読み取れないエピソードがあった。この手のビジネスに疎いから仕方がない。それにしても「トンデモ投機話」「トンデモ発明」にしか思えない事例が真面目にベンチャーキャピタルの担当者に持ち込まれているのが驚きだ。実話だよね…。2012/02/24
ちぶぞう
0
ぐだぐだなベンチャーをつづる本。VCの人なのに、ベンチャーに夢も希望もいだいていないように見える。でもまぁ、日本における大半のベンチャーというものはこんなレベルなのかも。2009/08/18
うたまる
0
VC会社社長による、ベンチャー業界に巣くう有象無象を語るビジネス・エッセイ。激オモロ、と言っていいだろう。周知の如く、この業界は100のうち2、3当たればいい世界。必然的に詐欺めいた話が多くなる。では、オレオレ詐欺をやってるようなヤクザな連中かと思いきや、出てくる人々は名のある大学教授、財閥系大企業幹部、凄腕ジャーナリストなど錚々たる顔ぶれ。それがバカを晒すわ悪態をつくわで大騒ぎするから面白すぎる。人間というものはつくづく欲に弱い生き物なんだなと嘆息した。他、参考文献に瞠目した。こういう潔さは好き。2019/03/14
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