内容説明
昭和13年、山一證券3代目社長・太田収は、青酸カリをあおり、鐘紡株大投機戦の始末をつける。彼こそ、山一に“滅びの遺伝子”を持ち込んだ男だった。使命感、虚栄心、嫉堕落、希望堕落、希望、そして絶望―。山一の興亡を彩った幾多の男たちのドラマ。
目次
東京帝大法学部卒
鐘紡株大投機戦
野村・三等重役の急成長
復讐の旭硝子仕手戦
野村證券の日本地図
天才相場師かゲッベルスか
真説 四十年危機
植谷久三 家父長の呪縛
邪魔者は切れ
家父長の従順なる後継者
永田ファンドの誕生
特金・ファントラ狂騒曲
山一證券最後のドン
悲劇の社長候補・成田芳穂
決断する野村、先送りの山一
粛々と引っ張れ
春の夜の夢のごとし
著者等紹介
鈴木隆[スズキタカシ]
1931年生まれ。横浜国立大学経済学部を卒業し、日本経済新聞社入社。証券部時代にいち早く山一證券の危機を察知し、65年の日銀特融にいたる救済劇をカバーする。72年、証券部長に就任。同部を、証券会社を取材する部から、証券市場を「産業の鏡」としてとらえる部へと変身させた。83年、データバンク局長に就任。今日のネット時代を見越して、経済情報をオンラインでパソコンに送り込む「日経テレコン」を創始し、日経の総合情報産業化に大きく寄与する。また、日経225先物をシカゴとシンガポールの取引所に上場させた。90年に日本経済新聞社を退社後、日経BP社の副社長、社長、会長を歴任。98~2000年、日本格付投資情報センター社長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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