文春文庫
滅びの遺伝子―山一證券興亡百年史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 446p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167753191
  • NDC分類 338.17
  • Cコード C0195

内容説明

昭和13年、山一證券3代目社長・太田収は、青酸カリをあおり、鐘紡株大投機戦の始末をつける。彼こそ、山一に“滅びの遺伝子”を持ち込んだ男だった。使命感、虚栄心、嫉堕落、希望堕落、希望、そして絶望―。山一の興亡を彩った幾多の男たちのドラマ。

目次

東京帝大法学部卒
鐘紡株大投機戦
野村・三等重役の急成長
復讐の旭硝子仕手戦
野村證券の日本地図
天才相場師かゲッベルスか
真説 四十年危機
植谷久三 家父長の呪縛
邪魔者は切れ
家父長の従順なる後継者
永田ファンドの誕生
特金・ファントラ狂騒曲
山一證券最後のドン
悲劇の社長候補・成田芳穂
決断する野村、先送りの山一
粛々と引っ張れ
春の夜の夢のごとし

著者等紹介

鈴木隆[スズキタカシ]
1931年生まれ。横浜国立大学経済学部を卒業し、日本経済新聞社入社。証券部時代にいち早く山一證券の危機を察知し、65年の日銀特融にいたる救済劇をカバーする。72年、証券部長に就任。同部を、証券会社を取材する部から、証券市場を「産業の鏡」としてとらえる部へと変身させた。83年、データバンク局長に就任。今日のネット時代を見越して、経済情報をオンラインでパソコンに送り込む「日経テレコン」を創始し、日経の総合情報産業化に大きく寄与する。また、日経225先物をシカゴとシンガポールの取引所に上場させた。90年に日本経済新聞社を退社後、日経BP社の副社長、社長、会長を歴任。98~2000年、日本格付投資情報センター社長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

32
経営哲学。解釈の差異は、『大義』の実践。数字と権力に囚われた性。多々ある再起の機会にも、”魂”が続かない・・・。数少ない救いは、吉田氏の再起。正義は負けない!一方、「家父長制」に違和感。欲の交錯と積み重ねの破綻。敢えていうのであれば、「企業文化」という印象。文字通り”バブル”に自分を見失う企業と個々人。結果論で語ることなく、紙一重の物心両面でのリスク管理を再考させられる。2014/12/21

okadaisuk8

1
 山一を中心にした証券業界史ともいえる内容。相場師が跋扈した戦前が非常に面白い。破綻は何代も前の経営者のキャラクターにより運命づけられた……との仮設を実証するべく歴史を書き込んだ結果、最終盤の大蔵省や富士銀行とのやり取りなどはほとんど触れていない。山一を知る1冊目には向かないだろうが、これはこれで読み応えある。筆者自身認めているように、野村をちょっと良く書きすぎ? 2017/11/16

ゴルフオヤジ

1
しんがりを読みドラマを見て改めてこの時代の経営感覚がわかった気がした。バブル景気も銀行証券の金融機関が仕掛けたものだが、一部の利権をせしめた人間がいてその後始末に追われたものやデフレで随分泣かされたことはまた時代は繰り返すのか。次の世代にツケはまわすな。2015/11/06

mimm

1
(少なくとも再建後は)潰れるべくして潰れた企業…な、印象。2011/10/16

ka-ko

0
山一證券の破産までに至る道を読んで投資の怖さを知りました。アベノミクスでインフレ到来かと待ち望んでいる輩もいますが人生を誤らないでください。2013/03/22

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