文春文庫
少し変わった子あります

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  • サイズ 文庫判/ページ数 230p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167743024
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

失踪した後輩が通っていたお店は、毎回訪れるたびに場所がかわり、違った女性が相伴してくれる、いっぷう変わったレストラン。都会の片隅で心地よい孤独に浸りながら、そこで出会った“少し変わった子”に私は惹かれていくのだが…。人気ミステリィ作家・森博嗣がおくる甘美な幻想。著者の新境地をひらいた一冊。

著者等紹介

森博嗣[モリヒロシ]
1957年生まれ。作家、工学博士。某国立大学工学部建築学科助教授の傍ら、1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、小説家としてデビュー。小説のほかにも、エッセィや趣味の本など、多方面で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

108
〈孤独〉を友にするなら、面白い本と寛げる隠れ家がぜひとも欲しい。自宅でも職場でもない第三の場所が大人には必要だと思います。大学教授の小山は、失踪した同僚に教えられた奇妙なレストランに足を運ぶようになります。店名がなく、訪れるたびに場所も変わるその店の特別サービスは、毎回違った女性が一緒に食事に付き合ってくれること。彼女たちと過ごしながら、小山は格別の〈孤独〉を堪能するのです。他の食をモチーフにした小説に比べると、料理の描写は希薄。静かで、心がひんやりとします。でも、決して不快ではない。不思議な物語です。2014/12/23

dr2006

70
小説形式だけど言い回しが論文のようでもあり哲学的なバイアスも強い。なので「少し」どころか「かなり変わった」ある種のエッセーだと思う。少なくとも今まで読んだことのない領域の作品だった。予約は確実にできるが不確定な飲食店で、主人公は同じく偶発的な選ばれた名のない女性と食事を共にする。固定的な環境や対人関係から切り離す事で自らの内面を解き明かすのだ。読みながら読メの感想をどう書くべきかとぼんやり気を散らしてしまい、最後の章を読んだ直後、頭から再読しなければならない状況に陥った。”主人公”には要注意である(汗)2015/02/25

おいしゃん

69
「少し変わった子」が出てくる小料理屋の短編集。どの短編も、主人公もお店も共通しているのだが、お店の場所も、変わった子もその1回限り、という不思議な設定。静かで、不気味で、ラストも気味が悪いのだが、なんだかクセになる感覚。2016/06/10

gonta19

67
2009/6/16 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2014/7/19〜7/22 名も無くひっそりとした料理屋で、初対面の女性と2人きりで食事をする物語。森作品はS&MシリーズやVシリーズなどの会話が特徴の一つだが、それに特化した作品か。 とても不思議な短編集だった。2014/07/22

昼寝ねこ

66
「何なんだろう、この話は?」と思いながら読み進め、「何だったんだろう、この話は?」と思って読み終わる 不思議な読書感覚でラストは心がザワつく 怖くないホラー系なの? 森博嗣さんは手を出すと沼るのでFすら読んでいない この本を読んで、その判断は正しかったような気もするし、間違っていたような気もする😅2023/11/18

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