出版社内容情報
大名屋敷で何者かに命を狙われる圭寿。そのとき伊月、そして、燦は──。大きな物語が動き出す、文庫オリジナルシリーズ第3弾。
内容説明
「圭寿、死ね」。江戸の大名屋敷に暮らす田鶴藩の後嗣に、闇から男が襲いかかった。同じころ、伊月は、藩邸の不穏な動きを探らせていた石崎文吾の無残な死体を前にしていた。そして燦は、江戸で「神波の一族」を知る人物に出会う。彼らにいったい何が起ころうとしているのか。少年たちが躍動する文庫オリジナルシリーズ第三弾。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師を経て、1991年作家デビュー。『バッテリー』(角川文庫)で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、『バッテリー』シリーズで小学館児童出版文化賞、『たまゆら』(新潮社)で島清恋愛文学賞を受賞。児童文学からヤングアダルト、一般小説でもミステリー、SF、時代小説などジャンルを超えて活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆきち
76
江戸の大名屋敷で暮らす後嗣圭寿に闇から刺客が…その時、圭寿は戯作者への夢半ばで死するのかとすっとぼけたことを考えていた。ハラハラとさせられるのにクスリと笑える。そして、圭寿、伊月、燦が、どんどん絡み合っていき本人たちも気づいてないだろう男の友情にワクワクさせられる。面白い!さて次へ!2015/03/14
えみ
65
もはや怖いのは、敵意だけではないのかもしれない。確固たる信頼関係のなかに仕掛けられた見えない罠が本人たちにも気付かないうちに発動されている気がして不安になるような展開…。まさかそんなことあるはずない、の決定的な出来事が起こりそうで闇討ちや身内の裏切りなんかよりずっと警戒しながら読み進めている。田鶴藩の後嗣・圭寿、それに仕える伊月、そして田鶴藩に滅ぼされた「神波」一族の生き残りで伊月の双子・燦。3人を取り巻く環境は刻一刻と変わっていく。少年たちの瑞々しい真っ直ぐな気持ちだけが救いだ。圭寿、遂に襲われる!2023/04/25
ゆきち
59
圭寿に魅力を感じる。次期城主として、男として、友としても…。伊月だけでなく燦までもが!面白い変わった男だと魅了されているところが面白い。しかし、その圭寿を狙う輩がいる。圭寿を護るために伊月と燦が手を結んだ。そして、さらに闇の手が動き始める。こりゃぁ!次が楽しみだ。この作品、時々、クスリと笑えるところがあるのも面白い。そして、闘いの描写もわかりやすくて面白い。再読してよかったぁ!!!2018/04/20
nins
56
あさのあつこ時代小説燦シリーズ第3弾。いろいろ動き出した。圭寿の初めての作品と版元「須賀屋」からの返信。書物の中でしかしらない知識のみでは伝わらないにおいや音が無いと言われるも、それでも光るものがあるという一言で進む。そして、伊月が不在時に謎の刺客に襲われるという出来事も。圭寿と燦の出会い。周りにはまったく予測できない行動。町では子どもも襲う謎の殺人者。さらに常寿の神波一族への偏った闇を残す。不穏な動きと伏線もちりばめながら次へ。200ページほどだと本当に一気読み。毎回思うがもう少しがっつり読みたい。2012/08/27
nyanco
49
舞台は江戸の大名屋敷に。圭寿が締め切り前の作家さんのようで面白い。体験していない町や山での暮らしの記述を薄っぺらいと言われた圭寿、執筆に苦しむ彼にナイスアドバイザーの燦登場wこのコミカルな部分と、圭寿暗殺のシーンの配分もナイス。飄々とした圭寿だが、燦が驚くような武術の才を秘めている様子も今後の展開として楽しそう。ラストでは、藩主常寿の死去、次刊が待ち遠しいです。しかし、このシリーズはまとめて一気読みにすれば良かった…2012/08/14
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