内容説明
唐を出て十四年。いよいよ、天竺国へたどり着いた三蔵一行。しかし、天竺は思いのほか広く、御仏の聖地である霊鷲山への道はまだ遠かった。はたして悟空たちは、無事に、唐太宗の元へと、大事な経を持ち帰ることができるのか。身命惜しまず守り抜いたお師匠様と、心を通わせた無二の仲間達との旅も、ついに感動の結末へ。
著者等紹介
平岩弓枝[ヒライワユミエ]
昭和7(1932)年、代々木八幡神社の一人娘として生れる。30年日本女子大国文科卒業後、小説家を志し戸川幸夫に師事。ついで長谷川伸主宰の新鷹会へ入会。34年7月「鏨師」で第41回直木賞を受賞。平成3年「花影の花」で第25回吉川英治文学賞受賞。平成10年、第46回菊池寛賞を受賞。平成16年、文化功労者。テレビドラマ、芝居の脚本も数多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちゅんさん
15
全四巻少し時間はかかりましたが、漸く読み終えて心は晴ればれしています。 旅をとおして成長していく四人と一匹には目を見張るものがありました。きっと一歩ずつ進んだからこそ得られたものだと思います。 一度はちゃんと読んでみたかった“西遊記”とても面白かったです。2017/12/24
klu
13
心温まる終わり方でした。神仏の世界を描いた私の好きな世界感です2016/02/27
しき
10
心が温まり、私もこんな素敵な仲間がほしくなった。八戒や悟浄や白馬も、出番は少ないのにキラリと光っている。物語自体もすばらしかったが、挿絵がそれをがっちり補強している。挿絵の勝利!もう他の西遊記は読めないし、ドラマもイメージ壊れそうで見られないなぁ。2011/04/08
あお
10
悟空というと暴れもので三蔵に戒められてばかりいるようなイメージがあったけれど、これを読んで一変した。健気でいじらしくてとてもかわいい。三蔵師弟の絆に胸が熱くなった。挿絵も素敵。2009/09/14
千冬
8
全4巻、作中では14年に渡る長い旅路もいよいよ完結。児童書版西遊記とは少し異なる結末であったが、この平岩版西遊記に相応しいラストシーンだと思えた。様々な解釈のある西遊記において最も愛に溢れた西遊記に感動。2010/01/10