内容説明
菅沼の死後、融資の代償として建設会社と銀座のテナントビルを手に入れた井戸原は、愛人の新進女優を利用して通産政務次官への接近を図る。政財界で黒いつながりをもつ男たちの駆け引きと、実力者の愛人という立場を利用する女たちの思惑。のちの政界スキャンダルを予見したかのような社会派ミステリーの傑作。
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909(明治42)年12月、福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)に生れる。53(昭和28)年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。56年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。63年「日本の黒い霧」などの業績により第6回日本ジャーナリスト会議賞受賞。67年第1回吉川英治文学賞受賞。70年第18回菊池寛賞、90年朝日賞受賞。92(平成4)年8月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kasugaitaro2011
4
いろんな人物が登場したが、最後はこの人で終わる展開なんですか?という感じでした。2015/02/27
きのこ
3
☆4 東洋鉄鋼、井戸原俊敏・初子夫妻、俊敏の愛人の白妙雪子と瑞穂高子、詰めを誤った根本、伊波政務次官、スポーツ記者の森田、プロ投手の山根、etc2014/12/11
富士山
1
俊敏は菅沼コンツェルンを切り崩すのかと思いきや、もっと大きな野望を持っていた。妻の浮気の勘違いはアンジャッシュのネタのよう。清張作品は、大抵最後に落ちるのだが、今回は意外な結末。2021/01/19
山河
1
戦後の混乱期に闇で巨万の財を築き女性を上手く利用し政財界で頭角をあらわす東洋鉄鋼社長の井戸原俊敏と部下の根本の骨肉の話。2021/01/13
みうも
0
昭和の政治屋もしくわ黒幕の成り上がり具合をシドニーシェルダン調にまとめられた本。や。きっと松本清張の方が先です2016/08/07
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