内容説明
21年ぶりのご開帳の準備に追われる僧侶・無状は、「あのお薬師さまは偽物だ」と言われて困惑する。昔、火事から少女が助け出した際に折れたはずの指がある、というのだが。芥川賞作家が記憶の謎、「心」というミステリーに挑む表題作。人工透析で生きる妻の願いと夫の愛を描く「ピュア・スキャット」を併録。
著者等紹介
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956(昭和31)年、福島県三春町生まれ。安積高校卒業後、慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。さまざまな仕事を経験した後、京都の天龍寺専門道場に入門。現在は臨済宗妙心寺派、福聚寺副住職。2001年、「中陰の花」で第125回芥川賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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