内容説明
20世紀初頭、革命前夜のロシアに彗星のごとく現れた神秘思想家グルジェフとは、いったい何者なのか?ラスプーチン、スターリンなど歴史を彩る大物をはじめ、魅力的な思想家群像を描きながら、“20世紀最大のオカルティスト”の正体に迫るスリリングな本格歴史ミステリ長篇。奥泉光氏との特別対談を収録。
著者等紹介
小森健太朗[コモリケンタロウ]
1965年、大阪生まれ。1982年、史上最年少の16歳で、処女作『ローウェル城の密室』が第28回江戸川乱歩賞最終候補作となる。1989年、東京大学文学部哲学科を卒業。同大学院教育学研究科博士課程に進む。1994年、『コミケ殺人事件』で本格デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
6
購入日不明 2011/3/17〜3/23 久しぶりの小森作品。 帝政ロシアからボリシェビキ政権に移りかわる頃に活躍した、グルジェフとウスペンスキーの神秘思想が中心。最後にちょこっとだけ密室殺人がでてくる。ロシアものは苦手であったが、本作もイマイチ作品世界に入れなかった。2011/03/23
Tetchy
3
ロシアの神秘思想家ゲオルギイ・グルジェフの正体と彼と親交の深かった哲学者ピョートル・ウスペンスキーの関係を探る歴史ミステリ。かなりエンタテインメント性を排しており、かなり困難を強いる読書になった。どうも小森氏は自身が教授でもあるせいか、自身の研究からミステリ作品を派生させているような節が感じられる。したがって作品の主体は自身の研究発表の場のようで、ミステリは付属的なものとして捉えているようだ。しかしなんとも観念的な話である。興味のない者については全くどうでもいいような話である。2010/03/24
kanamori
0
☆☆★2011/10/14
Jimmy
0
ロシア革命前夜に彗星のごとく現れた神秘思想家グルジェフ。20世紀最大のオカルティストの招待に迫る、、、と言われても、これまた延々と続く神秘哲学の問答集のような会話。だいたいその存在が架空か実在かわからない思想家が登場。完全に物語について行けない。とは言え、歴史ミステリとして楽しめば良いのかと読み進めれば、なんとほぼ終わり頃に本格ミステリに変身。つまり事故に見せかけた偽装殺人が発生!よってまあまあでした。2007/06/03