内容説明
どの言葉を選び、どんな言い方をするか。かつて会話とは、知性と礼節と諧謔の織りなすゲームであった。それを知り尽くした東京人の話しことばが持つ、恥じらいとユーモア、感情をむきだしにしないスマートさ、歯切れの良さ。十四代つづく生粋の東京っ子が、その心意気と消えゆく言い回しを記した貴重な一冊。
目次
あいそがない
ありがた山
いんぎがいい
いらっしゃい
うれいまみえ
うならかす
えっとこさ
えんきりえのき
おしろこ
おとりもち〔ほか〕
著者等紹介
林えり子[ハヤシエリコ]
東京生まれ。慶応義塾大学卒業後、編集業を経て文筆生活に入る。著書に「川柳人川上三太郎」(第11回大衆文学研究賞)他がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinupon
35
東京っ子ではありませんが、同じような言葉を使ってました。言葉圏って線引きが難しいですね。2015/10/25
メルル
22
けっこう自然と使っている言葉があって驚き。東京ことばは衰退の一途でしょうが、やっぱり残っている言葉もあるんだねぇ。うちの親も正しく発音できない言葉が多いです(笑) 面白おかしく読了。2015/05/06
Gen Kato
1
こういう著作を読むと、うちの父方の親族は東京人を装ってはいたけれど、やっぱり明治維新後に移住してきた人たちだったんだなあと実感させられる。むろん、日常的に使っていた言葉もある(なつかしい)けれど、いささかカタコトなんですね(笑) まあ、みなあの世へ逝ってしまった今となってはその半端な「なんちゃって東京人」ぶりもいとしいです。2015/03/03
けいちか
0
いやいや、言葉への興味は尽きないです。2011/02/22
-
- 和書
- 理系。 文春文庫