文春文庫
天気待ち―監督・黒沢明とともに

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167679019
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0195

内容説明

1950年、伊丹万作の遺児・岳彦(後の伊丹十三)の世話係として京都にいた野上は、『羅生門』撮影のためやって来た黒沢明と出会い、以降『白痴』を除く全作品につくことになった。本書は黒沢組という希有な場で得た苦闘ともいえる体験、勝新太郎や武満徹らとの軋轢、役者や作家との訣れなどを、情感溢れる文体で綴っている。

目次

第1章 最初の師匠・伊丹万作
第2章 箱庭人生・大映京都撮影所
第3章 女神の微笑・『羅生門』
第4章 東宝パラダイス
第5章 還らぬあの日々―追想『デルス・ウザーラ』
第6章 黒沢さんと動物たち
第7章 黒沢さんと音楽
第8章 感傷的な回想
第9章 黒沢組事件簿
特別付録 著者インタビュー「黒沢映画の秘密」

著者等紹介

野上照代[ノガミテルヨ]
1927年、東京生まれ。黒沢プロ(株)プロダクション・マネージャー。出版社勤務の後、伊丹万作の遺児・岳彦(後の伊丹十三)の世話をするために京都へ。1949年、大映京都撮影所にスクリプター見習いとして採用される。1950年、『羅生門』撮影のため太秦にやって来た黒沢明監督につくことになり、以降、松竹で撮った『白痴』以外のすべての黒沢作品にかかわる。1984年に「父へのレクイエム」で第5回女性ヒューマン・ドキュメンタリー賞(読売新聞社主催)の優秀賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

桑畑みの吉

1
黒澤明作品のスクリプター(記録係)として有名な野上さんが今まで接してきた映画人たちの思い出を語ったエッセイ集。黒澤監督は野上さんより17歳年上だった。いつも現場で怒鳴っているイメージの黒澤監督…この本でもパワハラのエピソードが満載であるが、根底に黒澤監督への尊敬と愛情が読み取れるのは最後まで仕事を共にした野上さんならではだろう。これまた所縁のあった伊丹万作・十三親子の死についても深い悲しみが読み取れる内容であった。なお2001年に単行本として出版されたが、2016年に完本版が草思社より文庫となっている。2019/12/18

ヒデキ

1
著者(野上照代さん)が関わった黒澤監督作品の裏話が描かれています。でも、全盛期の作品ではなく70年代前半の受難期の作品にページを割いているのが興味深いです。2019/12/10

shouyi.

1
黒澤明を長くスクリプターとして仕えた野上照代が描く。『羅生門』や『デルスウザーラ』など、映画製作に関する苦労話が印象的である。天皇と言われた黒澤明の完璧主義を裏打ちする。2018/02/03

うりぼう

1
黒沢監督のエピソード本としては、秀逸。2005年ベスト102005/10/18

菊千代

0
いろんなエピソード満載で読み応えあった。

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