文春文庫<br> 生誕祭〈上〉

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文春文庫
生誕祭〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 567p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167664046
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

六本木のディスコで黒服のバイトをしながら満ち足りぬ日々を送っていた彰洋は、偶然出会った幼馴染の麻美に不動産屋の美千隆を紹介される。時はバブル真っ盛りの八〇年代後半。おれはおれの王国を作りたいんだ―若くして成り上がった彼の言葉に魅せられた彰洋は、二十歳そこそこで大金を動かす快感に酔いしれていく。

著者等紹介

馳星周[ハセセイシュウ]
1965年、北海道生まれ。横浜市立大学文理学部卒業後、出版社勤務を経て、フリーのライターに。96年、『不夜城』でデビュー。翌年の『鎮魂歌(レクイエム)不夜城II』で日本推理作家協会賞長編部門、99年、『漂流街』で第1回大薮春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

90
バブルの時代に踊る男女の生き様を描いた作品である。金至上主義の考えが 徹底され、 痛快である。堤彰洋と幼馴染 麻美を 軸に 夜の狂乱の時代が軽快に描かれる。 誰一人として 共感できる人物が いない中、上巻は 欲望のおもむくままに 進む。2023/05/17

★グラスハート★

62
2.0 80年代後半のバブル絶頂期。地上げマネーゲーム。大金を動かす快感に酔いしれ、爺ちゃんの十字架の教えと欲望にまみれ真面目だった彰洋に変化が。 馳星周っぽさは後半どうなるか?どのようなドンパチになるのだろう…。2021/10/04

巨峰

39
バブルの時代。騙し合い。男と女。成り上がり。銀行。ノンバンク。地上げ。組織暴力。セリカ。精液。高級ホテル。マハラジャ。嘘。嘘。嘘。金。2024/02/03

Tetchy

27
狂乱のバブル絶頂期を舞台に億単位の金が躍る世界を描いた作品。金を動かし、金の魔力に憑りつかれ、金に溺れる人々の虚構のダンスが繰り広げられる。一癖も二癖もある人物たちの関係が複雑に絡み合い、欺瞞と憎悪と裏切りの黒いゲームが繰り広げられる。それは人心操作のヒエラルキーとでも云おうか。麻美は波潟を操り、美千隆に操られる。美千隆は麻美と彰洋を操り、波潟に真意を悟らせない。波潟は美千隆に大いに疑念を抱きながら彰洋を受け入れ、利用する。その3人に翻弄される彰洋。僅かに残っていた純粋さはすり減り、自我崩壊が進んでいく。2013/01/23

keith

22
馳星周の最新作「復活祭」を読もうと思ったら、どうやらこの「生誕祭」の続編らしいとのことで慌てて手に取った。彼の文章はセンテンスが短くて、すごく読みやすい。物語はバブル期を舞台に欲にまみれたロクでもない奴らの騙し合い。長編だがそのことが気にならないほど面白い馳ノワールの世界。2014/12/05

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