文春文庫
リアスの海辺から―森は海の恋人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167656331
  • NDC分類 660.4
  • Cコード C0195

内容説明

宮城県で牡蛎養殖業を営む著者は、「森は海の恋人」を呼びかけに、気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根山で広葉樹の植林運動を進めている。あるとき「リアス」という言葉に導かれてスペインに旅立ち、同じリアス式海岸であるガリシア地方との不思議な縁を発見する。帆立貝道をゆくノンフィクション。

目次

第1章 三陸の海辺にて(目張釣り;えごの木の下の小海老 ほか)
第2章 手鏡のような海(万石浦の種見;種牡蛎屋さん ほか)
第3章 帆立貝を追って(幻の貝との出会い;カニ族 ほか)
第4章 貝道をゆく(リアスの旅人;南三陸とイスパニア ほか)
第5章 すべての道はサンチャゴへ(湿ったスペイン;「森は海のおふくろ」 ほか)

著者等紹介

畠山重篤[ハタケヤマシゲアツ]
1943年、中国上海生まれ。「牡蛎の森を慕う会」代表。宮城県立気仙沼水産高校を卒業後、家業の牡蛎養殖業に従事する。1989年より気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根山で、漁民による広葉樹の植林活動「森は海の恋人」運動を進める。また子供たちを海に招き、体験学習を行なっている。1994年、朝日森林文化賞受賞。1999年、「みどりの日」自然環境功労者国務大臣環境庁長官表彰。2000年、「牡蛎の森を慕う会」が環境水俣賞受賞。2001年、『漁師さんの森づくり』(講談社)で小学館児童出版文化賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あちゃくん

3
気仙沼のカキ・ホタテ漁師畠山さんの本。三陸での牡蠣やホタテの養殖事業をどうスタートさせたかという話から始まって、本の終わりでは同じリアスの海の恵みを求めて、スペイン・イべリア半島へ。幾重にも積み重なるエピソードから、われわれはどれだけ自然から恵みを受けているのか、気付かされます。2012/06/24

mikky32

2
とても読みやすく、情景が目に浮かぶ文章。著者は文筆家ではなく「漁師」なのに、この文才は一体何!?と思いながら読んだが、著者が海を本当に愛していて、そのために海や森、川の関係について研究・実践したのと同じ様に、人に伝えるためにも並々ならぬ努力をしたからこその文章力なのだろう。東日本大震災以降、ニュースで何度も聞く地名や学校名が出てきて胸が痛くなるが、著者が代表を務めるNPO法人のサイトを観ると海は元気を取り戻しつつあるようで少し安心した。本当に海は、生命の塊なのだと感じた。2014/12/29

時折

0
そのたくましくも優雅な足取りと哄笑とが私は切り裂きます。これぞ、リアスに導かれる男の肖像。・・・畠山さんの復活をしずかに期待申しあげます。2011/03/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1013131
  • ご注意事項