文春文庫<br> ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争〈上〉

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文春文庫
ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 621p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167651824
  • NDC分類 221.07
  • Cコード C0198

出版社内容情報

スターリンが、毛沢東が、マッカーサーが、トルーマンが、金日成が、そして凍土に消えた名もなき兵士たちが、血の肉声で語るあの戦争。

内容説明

1950年、北朝鮮軍の南進により勃発した朝鮮戦争。反共の名の下に、参戦を決定したアメリカだったが、それは過酷極まりない戦争への突入だった。スターリン、金日成、トルーマン、マッカーサー、毛沢東―時の指導者たちが抱いた野望と誤算、彼らに翻弄され凍土に消えた兵士たちの血の肉声…その全てから、あの戦争の全貌に迫る。

目次

第1部 雲山の警告
第2部 暗い日々―北朝鮮人民軍が南進
第3部 ワシントン、参戦へ
第4部 欧州優先か、アジア優先か
第5部 詰めの一手になるか―北朝鮮軍、釜山へ
第6部 マッカーサーが流れをかえる―仁川上陸
第7部 三十八度線の北へ

著者等紹介

ハルバースタム,デイヴィッド[ハルバースタム,デイヴィッド][Halberstam,David]
作家。アメリカが生んだ最も偉大なジャーナリスト。1934年生まれ。1955年にハーバード大学を卒業後、『ニューヨーク・タイムズ』入社、ベトナム特派員としての経験と広範な取材をもとに、ケネディ政権がベトナムの悲劇に突き進む様を描いた『ベスト&ブライテスト』(1972年)で大きな賞賛をあびる。以降、徹底したインタビューと、エピソードを積み重ねるニュージャーナリズムと呼ばれる手法で、アメリカのメディア産業の勃興を描いた『メディアの権力』(1979年)、日米自動車戦争を描いた『覇者の驕り』(1986年)など、骨太な現代史のテーマを次々とものにした。2007年4月23日、交通事故で死亡

山田耕介[ヤマダコウスケ]
1935年生まれ。元東京新聞・中日新聞記者。香港支局、マニラ支局長などを経て翻訳業

山田侑平[ヤマダユウヘイ]
1938年生まれ。元共同通信記者。ニューヨーク支局員、ブリュッセル支局長など歴任。人間総合科学大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyako Hongo

15
絶版になると困るんで見つけて即買い積ん読だった。アメリカジャーナリズムの巨星、ハルバースタムの遺作。10年掛かりの仕事だというがさもありなん。とんでもない人数のインタビューをこなし手記や日記を読み、その時を検証する。日本の人物中心のドキュメントより、客観的な真実に近づけると思う。□マッカーサーってかなり厄介な人だったのねとか、『メディアの興亡』で登場した台湾シンパとか、今日のアメリカに繋がる時代の歴史考証に命賭けてる感じがヒシヒシ伝わってくる。こういう振り返りが、秘密主義の日本の政治にはできるんだろうか。2016/07/02

モリータ

10
読みやすい。釜山橋頭堡防衛戦・仁川上陸作戦の戦闘経過をおさえつつ、そこに至るまでの背景を政治家と軍人の来歴(マッカーサー、蒋介石、毛沢東)や国共内戦、アメリカの政争などから説明していて、勉強になる。2017/06/17

6
戦争拡大の議論において、中国東北部が安全な策源地であることと日本が安全な策源地であることが対比されているのを読んで、そう見えるものなのかと驚いた。一方で、では中国やソ連による日本攻撃が現実的に可能だったかというと大いに疑問であり、それは米軍(国連軍)の強みだったのだろう。最後、ベトナムの泥沼に足を踏み入れていく米国の描写に、ハルバースタムの真の問題意識を感じた。外交政策がいかに国内政治に影響するかについての生々しい事例を背景にしつつ、戦場における勇気がいかにして発揮されるかの好例を描いている。2019/10/20

hayatama

6
恐ろしい本である。ハルバースタムの執念が感じられる。アメリカよ、お前はどうして過ちをおかすのか?これが、ハルバースタムが終生追い続けたテーマだった。本書では、トルーマン、マッカーサー、スターリン、毛沢東、蒋介石、李承晩、そして様々な米兵が描かれる。米兵の戦いはあまりにも過酷で残酷だ。だが彼らは生きて祖国に帰り、ハルバースタムのインタビューを受けることができた、ほんの一部の幸運なものだという事実が、この無残な戦争を物語っている。そして、最大の被害者は言うまでもなく、朝鮮半島の名も無き人々なのである。2012/08/16

Ryo

3
北朝鮮の突然の侵攻から始まった朝鮮戦争。 その裏にはまだ行方の定まらない共産圏とアメリカの迷いが有った。 激戦の割にアメリカでは注目度の低い戦争だが、初期の北朝鮮の快進撃からアメリカの巻き返しと、とんでもないシーソーゲーム。 マッカーサーの卓抜な戦術眼、日本民族を見抜いた凄さと権力への飽くなき欲求や異常性は見もの。 蒋介石の無能さと、健気に援助を続けるアメリカ。 そしてその援助を続けさせた中国のロビー活動に驚く。 やはり中国の宣伝力は抜群だ。 これから冷戦が始まるという時期を詳細に描く。 読むの大変w2017/06/28

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