文春文庫
「四億年の目撃者」シーラカンスを追って

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  • サイズ 文庫判/ページ数 325p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167651107
  • NDC分類 487.6
  • Cコード C0198

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

27
シーラカンスが「生きている化石」と呼ばれることになった1938年の発見からスタートし、90年代頃までの学術的な出来事以外も取り上げている。最初はけっこう疑われたのかと思いきや以前から存在を知られていたことと学者たちの直感(一目で本物だと見抜く)もあって興奮をもって学界に受け入れられ、評価された。これはすでに肺魚が研究されていたこともあったかもしれない。シーラカンスの研究が進むと肺魚との比較もされ、どちらが陸上生物の先祖であるかということが検討されていく。2022/03/09

kokada_jnet

19
期待していたほど濃い本ではなかった。しかし日本人は「生きたシーラカンスを水族館に入れよう」としてばかりで、著者に「こいつらは天皇の家来か」と揶揄されている。また「シーラカンスの体液が漢方薬として珍重されている」というのが、意味わからん。漢方医療って酷いね。2017/01/27

すぎえ

10
生物の海から陸への進化の鍵としてひっそりと人知れず生き抜いてきたシーラカンスの発見から現在までのシーラカンスの研究が記されている。イギリス領の南アフリカで最初の個体が発見され、スミス博士が長年の探索を行い、ついにコモロ諸島にて2体目がみつかる。英仏間でのやり取りなどの政治的な背景、発見者や研究者の生い立ちまでおさえて、とても読み応えがあった。しかも、魚類学には深入りせずに魚類の認定法や個体の識別や内臓の重要性などが簡潔にかかれていて発見の意義や探索の執念が迫ってくる。とても面白かった。2009/10/06

CTC

7
01年文春文庫(現在は重版未定のもよう)、原著は99年英国にて刊行。 1938年12月22日、7,000万年前に絶滅した筈の古代魚が発見された!! シーラカンス発見の物語は幼少の頃、何度も飽きることなく読んだものだ。今回約35年ぶりにスミス博士のお話を読んだ事になるのだが…驚きに満ちた読書となった。偶然の発見は、偶然ではなく、第一報を聞いた瞬間に“古代魚発見”を確信し、またその意味(進化論のミッシングリンクを埋めるものであろう事)を知っていたからこそ、執念の二匹目発見を成した博士の見識に拠ると認識。2018/05/16

すけきよ

5
物語は発見したところから始まり、シーラカンス研究に大きな足跡を残したスミス博士の人生、そして、現在に続くシーラカンス探索。小難しい漢字だらけの生物学の用語は出てこず、シーラカンス研究者たちの物語として展開していくから読みやすい。シーラカンスフェチには強くオススメ。そうでない人にも、それなりにオススメ。2002/03/23

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