出版社内容情報
大正の世まで生き延びた新選組最強の剣士・斎藤一が語る、近代国家日本の幕開けと壮絶な人間ドラマ。巨大な感動が襲う傑作時代長編。
感動の浅田版新選組三部作、完結!
大正の世まで生き延びた新選組最強の剣士・斉藤一が語る、近代国家日本の幕開けと壮絶な人間ドラマ。巨大な感動が襲う傑作時代長編。
内容説明
「飲むほどに酔うほどに、かつて奪った命の記憶が甦る」―最強と謳われ怖れられた、新選組三番隊長斎藤一。明治を隔て大正の世まで生き延びた“一刀斎”が近衛師団の若き中尉に夜ごと語る、過ぎにし幕末の動乱、新選組の辿った運命、そして剣の奥義。慟哭の結末に向け香りたつ生死の哲学が深い感動を呼ぶ、新選組三部作完結篇。
著者等紹介
浅田次郎[アサダジロウ]
1951(昭和26)年、東京生まれ。著書に「地下鉄(メトロ)に乗って」(第16回吉川英治文学新人賞)「鉄道員(ぽっぽや)」(第117回直木賞)「壬生義士伝」(第13回柴田錬三郎賞)「お腹召しませ」(第1回中央公論文芸賞、第10回司馬遼太郎賞)「中原の虹」(第42回吉川英治文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yoshida
221
明治帝が崩御し始まる大正の御代。陸軍近衛師団の梶原中尉は明治帝の葬儀後、特別休暇を賜る。梶原中尉は、警視庁の友人である榊警部から藤田五郎という翁の話を聞く。その正体は新選組助勤三番隊長の斎藤一だった。梶原中尉は斎藤宅を訪れ、在りし日の新選組の話を聞く。そして新選組の栄枯盛衰に引き込まれ、斎藤宅を訪れ続ける。「壬生義士伝」のシリーズでもあり、吉村貫一郎も登場。何より斎藤一が魅力的。龍馬暗殺の真相。そして、この作品でも近藤勇は哀しい。尉官クラスの生活振りも分かり読み応えのある作品。これからの展開が楽しみです。2017/06/02
ehirano1
219
これは回想録にした時点で著者の勝という感じがしました。こうでもしないと一刀斎については語れないと思います。上巻だけで既に一刀斎は猛毒です。2021/11/22
むーちゃん
165
浅田次郎 新撰組三部作 3作目 やっと読みはじめ上巻読了。 独特の語りで進んでいく。下巻で感想書きます。2017/08/27
Die-Go
158
斉藤一が語る幕末明治西南戦争。浅田次郎による新撰組三部作の締めを語るだけあって、気合いの入り方は半端ではない。 しかし、無口で通ってた斉藤さんがよくしゃべること(笑)。歳のせいか酒のせいか。 下巻へ期待。★★★★☆2015/03/06
酔拳
120
明治から大正へと時代が変わった頃が時代背景になっている。近衛師団の梶原が警察の剣道場で、普通はしないような剣道の指導をしているお爺さんを目撃した事から、物語は始まる。そのお爺さんが、斎藤一でそこから、梶原が斎藤の家を訪れ、夜な夜な話を聞くのだが… 斎藤の事、そして、新選組の隊士の事など、詳しく語られ、斎藤一や新選組、幕末の事が詳しくわかった。初めの方に、坂本竜馬暗殺の事が語られるが、一刀斎の語る事が事実なら衝撃だ。(いまのところ、歴史的史実は明らかではないけれど。)下巻へ2022/02/02