内容説明
神話を築いた二人の創業者、本田宗一郎・藤沢武夫の死と前後し、ホンダは激動の時代に入る。入交昭一郎副社長の辞任、国内販売不振、F1撤退、ミニバンブーム。そして世界規模の自動車メーカー合従連衡劇の幕が切って落とされた!大宅賞受賞の『ホンダ神話教祖のなき後で』に大幅に加筆した増補版が12年の時を経て登場。
目次
プロローグ 茎が枯れれば花は散る
第1章 ヘッドハンティング
第2章 戦争を知らない子供たち
第3章 逆転の経営会議
第4章 合従連衡の狭間で
第5章 語り継げても受け継げない経営
エピローグ 天国での四方山話
著者等紹介
佐藤正明[サトウマサアキ]
ノンフィクション作家。1944(昭和19)年、山形市生まれ。日本経済新聞社編集局産業部記者、産業部長、編集局長付編集委員、日経BP社専務取締役などを歴任。82年10月、「トヨタ・GM提携交渉に関する特報」で新聞協会賞(編集部門)受賞。96年、『ホンダ神話教祖のなき後で』(文春文庫)で第27回大宅壮一ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽめ
6
ホンダだけではなく、他の自動車メーカーの事情も細かく表現されているノンフィクション。同族経営しないホンダを讃える声があった時代もありましたが、色々厳しい内情もあるようですね。2016/04/03
k
3
「実は小さな英雄づくりは、天才的な技術者だった宗一郎よりも、経営を預かる藤沢が熱心だった。・・・・・・」。英雄なき時代。「ホンダ神話Ⅰ」に比べて、たんたんとした内容に感じられるのもホンダにダイナミックさがなくなった証拠なのかな。2012/01/02
りゅう
2
ホンダや自動車産業が衰退し、その中でそれぞれのメーカーがどういう動きをしたか書いてあって面白かった。2010/07/11
辻井凌|つじー
1
創業者たちの哲学がいかに本質が忘れられて上滑りしたものとなり、聖域化してしまうかが生々しく書かれている。だがそれは後継者に問題があるのか。そもそも語り継げても受け継げないものを無理に上辺だけ踏襲しようとする意味がどこにあるのだろうか。2025/01/20
Terry Knoll
1
創業者が偉大なカリスマだと、後継者が大変な苦難を味わう。 創業家の世襲が続くと、お家騒動が起きて会社が瓦解する。 「良い経営者とは」「良い会社とは」「良い人材とは」 答えがでない問いを、考えさせられる本です。 2019/07/30