出版社内容情報
亡くなった患者を生きているように見せかける、転移を隠して縮小効果をうたう、業界一丸となった抗がん剤認可の手口をすべて書く。
胃がんや肺がんなど固形がんの標準治療とされている抗がん剤。だが実は、臨床試験データを詳細に見て行くと、固形がんに対する延命効果は認められない。データには延命しているように見せかけるさまざまなトリックが仕掛けられ、既成事実化され、現場の臨床医すら騙されてしまう。
本書では、その手口を一つ一つ紹介する。抗がん剤が、細胞を殺す毒薬として開発された以上、結果的に命を縮める毒性からは逃れられない。それより、本当に必要ながん治療を自分で選ぶ力を身に付けよう。「近藤本の一つの到達点にある書――後藤正治(ノンフィクション作家)」。
効かない「抗がん剤」認可のインチキをすべて書く!!
・抗がん剤の延命効果は人為的に操作されている
・死んだ患者を生きているように見せかけたグラフを作る
・転移を隠して腫瘤縮小効果のみを強調する
・タキソールの驚くべきデータ改変
・製薬会社社員やコンサルタントが論文著者になる
内容説明
肺がんや胃がんなど固形がんの標準治療とされる抗がん剤。だが、実は延命効果は認められない。認可取得を狙い、関係者が臨床試験データを改変する手口の数々を徹底論証する。抗がん剤が殺細胞薬として開発された以上、命を縮める毒性は免れない。それより、本当に必要ながん治療を自分で選ぶ力を身に付けよう。
目次
1章 抗がん剤は効かない
2章 対談:患者代表・立花隆、近藤誠に質す
3章 「効く」とは何か
4章 腫瘍内科医にだけはなるな
5章 なぜ錯覚するのか
6章 どんな毒性があるのか
7章 では、どうしたらいい?
8章 抗がん剤以外のがん対処法
補足 専門家と、さらに詳しく知りたい読者のために
著者等紹介
近藤誠[コンドウマコト]
1948年生まれ。73年慶應義塾大学医学部卒業、同年同大学医学部放射線科入局。79~80年米国へ留学。83年より同大学医学部放射線科講師。がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。1995年に「患者よ、がんと闘うな」(現在、文春文庫)で抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性を指摘し、医者、製薬会社、官僚からなる「抗がん剤ワールド」の大反発を招くが、その立場を貫き、2012年に第六〇回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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