出版社内容情報
衝撃のデビュー作『ピアニシモ』から20年、中学生トオルとヒカルが帰ってきた! 孤独な少年が希望と勇気を勝ち得るまでの感動作。
内容説明
教室でもチャットルームでも「いるだけの人」トオル、彼にしか見えない親友ヒカル。孤独な少年がマンモス中学の闇に挑む。殺人者が潜み、少女の幽霊が彷徨い、地下にはもう一つの学校が。死の世界の只中へ、希望と想像力だけを武器に降りて行く、初めて愛した人を救うために。少年の奇跡を描ききった傑作長篇。
著者等紹介
辻仁成[ツジヒトナリ]
東京生まれ。89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、97年「海峡の光」で第116回芥川賞受賞、99年「白仏」のフランス語翻訳版Le Bouddha blancで仏フェミナ賞・外国小説賞を日本人として初めて受賞する。文学以外でも幅広く活動し、2009年、ロックバンドZAMZAのヴォーカリストとして全米デビュー、2010年アルバム発売。また同年、映画監督最新作「ACACIA」が全国公開されることになっている。パリ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めがけん。
3
何だ焼き直しかあ、と思ったわけだけどシラトの存在が相当でかくてちょっとヒカルが影をひそめてる……。結末も前作とは異なっているし、普通の荒れてる公立中っぽくて詰襟の制服だったのが、私立のマンモス学園(恐らく辻仁成も一時期通っていた成城学園だろう)に変わっているのが現代的。いまどきお金があるのに公立中になぞ通わす親は都心じゃ少ないのである。前作の「トオルのヒカルの二人だけの世界」みたいなのが結構好きだったのだが、これはトオルとシラトの物語になってしまったのか。2012/04/30
ちばと~る
3
辻仁成デビュー作の今風リメイク~ヒドイなこりゃw2011/02/25
rico
3
中学生の考える事としては重たくて難しいことが多かったし、最後まで読んでもよく分からない事も多いけど、ヒカルとトオルは表裏一体なんだろうな。灰色は誰の心の中にも在るのかも。2010/09/28
lucyandrew
3
「ピアニシモ」より希望に満ちている。同じような悪夢的な場面もあるが、救われる。にしてもヒカルって一体何者なんだろう。2010/03/12
runner0298
2
辻さんの好きな世界。自分自身の内面との葛藤を表現している。後半は物語が一気に進む。ファンタジー色が強いが、辻さんが表現したいことが詰め込まれている作品。2015/11/23
-
- 和書
- 今西錦司の世界 座談