内容説明
敵討禁止令から7年後の明治13年。陸軍軍曹・川上行義は、脱営という大罪を犯してまで父の仇を討ち、一躍時代の寵児となるが…。世に「軍曹の敵討」として知られる一件の意外な顛末を描く表題作ほか新選組の密偵譚、二本松少年隊の悲劇など時代の風雲に乗じきれずに散った荒ぶる魂の彷徨を綴る本格歴史小説集。
著者等紹介
中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
昭和24(1949)年栃木県生れ。東北大学文学部国文学専攻卒業。48年から平成3年までの文芸春秋勤務の後、文筆生活に入る。昭和62年「明治新選組」で第10回エンタテインメント小説大賞受賞、平成5年「五左衛門坂の敵討」で第1回中山義秀文学賞、そして6年「二つの山河」で第111回直木賞を受ける
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