文春文庫<br> いま、女として―金賢姫全告白〈上〉

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文春文庫
いま、女として―金賢姫全告白〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 377p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167565015
  • NDC分類 289
  • Cコード C0195

出版社内容情報

大韓航空機爆破事件の元工作員が数奇な半生を明かす。破壊工作の全貌、地下取調室での攻防、北朝鮮の実態、そして李恩恵の素顔!

内容説明

「二つの朝鮮を策動する南朝鮮の飛行機を落とせ」―親愛なる指導者・金正日の親筆指令を受けた美貌の工作員・金賢姫はぶじに任務を果たした。しかし、毒薬タバコによる自殺に失敗、韓国へ護送された。南山の地下取調室での巧みな尋問に、ついに彼女は重い口を開き、百十五名の命を奪った破壊テロ工作の全貌を語り始めた。

目次

第1章 死刑を宣告する
第2章 生き恥をさらす
第3章 中国人になりすまして
第4章 ヘンダーソンとマリア
第5章 プラスチックを口の中に
第6章 南山の地下取調室で
第7章 捜査官たちとの攻防
第8章 ソウルでの初外出
第9章 すべてを告白します
第10章 緊急の帰国命令
第11章 さようなら、平壌
第12章 ウィーンで買った航空券
第13章 KAL858便に搭乗
第14章 毒薬アンプルを噛む
第15章 “人民”たちのクリスマス
第16章 時間制限つきの人生
第17章 死刑囚としての祈り

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たか

57
あらゆる悲劇が詰まった悲しい本である。 1987年に起きた大韓航空機爆破事件の犯人、北朝鮮元工作員・金賢姫が、事件の全貌や自身の半生を赤裸々に語ったドキュメント作品、上下巻。 彼女が犯した罪は恐ろしいものだ。だが、北朝鮮での徹底した洗脳教育の中では、誰も彼女を責めることはできない。 彼女の人生は悲劇のひとつであり、今なお体制に苦しんでいる人が多い。 多数の人々が命を落とし、真実に霞がかけられる。すべては北朝鮮の独裁体制がもたらしたものだ。 涙なしには読めない本。B評価2019/03/23

Willie the Wildcat

24
運命であり宿命。一生背負うことになった自身の家族、被害者・被害者家族の傷。”工作”までの入念な計画と準備の過程に垣間見る洗脳。思想教育と恐怖政策。バーレーンでの拘留から始まる不安定な精神状態、及び異文化での心情描写が印象深い。洗脳が1つ1つ消えていく中で生まれる人との繋がりが唯一の救いかもしれない。2014/03/05

もも

15
読了2017/01/04

yuuuming

14
今思い返すと日本行きの大韓航空内で読むという空気の読めなさぶり。彼女が工作員としての罪を認めた後が面白かった。北朝鮮ってほんとなぞに包まれてほとんど情報はいってこないし・・・。南朝鮮への考え方とか、独特の言葉つかいとか、あぁ彼女から見ると先進国はこう見えるのか・・・と。下巻は出張帰りに読もう。2016/11/14

ふじこ

10
大韓航空爆破事件で有名な金賢姫の事件の全貌の記録。上巻。 チュチェ思想に洗脳され資本主義を絶対悪とする統制された国で祖国統一、南朝鮮解放という名目でただ従順に金正日の命令により実行に至った。 服毒しても生き延び、恩赦で死刑を免れた事には意味があるのだろう。 この女性が2017年、産経新聞のインタビューで、 「米国と交渉し、平和協定を結んで在韓米軍を撤退させた後、韓国を(社会主義体制下に)赤化統一することが最終目的だ」と語っている。 今、左派政権の韓国を巻き込みまさにその段階になりつつある。下へ続く。 2019/09/10

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