内容説明
平成十七年九月に亡くなった「昭和の軍師」「真の護民官」ともいうべき後藤田正晴氏。その部下として半世紀近く仕えた著者。「佐々君は、おるかな」の一声で駆り出され、“密命”を帯びて前線復帰の日々。そんな佐々氏と後藤田氏と歴代首相とが織り成す、知られざる「総理官邸」危機管理ドラマの数々。
目次
後藤田さん逝く
台湾騒擾と天安門事件―機動隊「二都物語」(竹下登内閣・宇野宗佑内閣)
湾岸戦争とソ連邦崩壊―冷戦終焉と世界新秩序(海部俊樹内閣)
PKO文民警察官殉職事件―「行かせた者」と「行かされた者」(宮澤喜一内閣)
対露ODA「ポチョムキン村」騒動―五五年体制の崩壊、自社倒れ「日本新党」誕生(細川護煕内閣・羽田孜内閣)
阪神・淡路大震災とオウム真理教地下鉄サリン事件―自社連立政権下日本の運命(村山富市内閣)
ペルー青木大使公邸占拠事件―国際テロの世紀へ(橋本龍太郎内閣)
テポドン、ハイジャック、不審船、沖縄サミット―惜しみてもあまりある未生の危機管理宰相の急死(小渕恵三内閣)
えひめ丸衝突沈没事故―ガルフ危機ならぬゴルフ危機(森喜朗内閣)
九・一一同時多発テロ、拉致、不審船、イラク人質事件―織田信長型危機管理宰相と後藤田正晴(小泉純一郎内閣)
等身大の後藤田正晴―晩年に見せた意外な素顔
最後の内務官僚
著者等紹介
佐々淳行[サッサアツユキ]
1930年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、国家地方警察本部(現警察庁)に入庁。目黒警察署勤務をふりだしに、警視庁外事・警備・人事課長、警察庁調査・外事・警備課長を歴任、「東大安田講堂事件」「連合赤軍浅間山荘事件」等では警備幕僚長として危機管理に携わる。その後、三重県警察本部長、防衛庁官房長、防衛施設庁長官等を経て、86年より初代内閣安全保障室長をつとめ、昭和天皇大喪の礼警備を最後に退官。以後は文筆、講演、テレビ出演と幅広く活躍。「危機管理」という言葉のワード・メイカーでもある。93年『東大落城』で第54回文藝春秋読者賞受賞。2000年第48回菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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