出版社内容情報
新居に引っ越した僕たち一家は、隣家の犬の鳴き声に悩まされた。一計を案じ、犬を"誘拐"しようとしたところ、意外な展開になり
内容説明
僕は三田村誠。中学1年。父と母そして妹の智子の4人家族だ。僕たちは念願のタウンハウスに引越したのだが、隣家の女性が室内で飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。僕と智子は、家によく遊びに来る毅彦おじさんと組み、ミリーを“誘拐”したのだが…。表題作以下5篇収録。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
368
受賞作である表題作が最も長く、個人的にはそれほど評価は高くない。世間の評判どおり、私もこの短編集でベストなのは『サボテンの花』。いやあ、学校物に弱いのもあるが、実に教科書的な本格ミステリ的物語に加え、最後にホロリとさせる人情話がマッチして、今でも強く印象に残っている。当時私は事ある毎にこの本を勧めていた。しかし推薦する対象は読書好きの人ではなく、普段本を読まなくて、読書でも始めようかと思っている人たちだ。「暇だから本でも読もうと思うんだけど、何か面白い本ない?」と聞かれるたびにこの本を勧めていた。2009/09/14
zero1
343
宮部は心の中に少年を飼っている。粗いが人情があり読者を引き込む。初期の短編集を久々に再読。表題作の自力救済劇は少年の視点だが裏の裏が魅力。女はコワい(笑)。「この子誰の子」は少年が事情を知っているのに親は知っていることを知らないという複雑さ。そしてラストの鮮やかさ。「サボテンの花」は、これぞ宮部節。小学6年生たちによる日常ミステリー。「祝・殺人」は特定の環境にある素人が捜査員より深い考察ができることを証明。「気分は自殺志願」はご都合主義だが似た状況にいる方がいるはず。宮部の足跡を知るには最適の一冊。2019/08/27
ehirano1
325
「この子誰の子」が印象に残りました。最初は“なんだこの胸くそ悪いサイコは?”と思っていたのが、終盤に向けて・・・・・。小技も掛かって最後は鼻を啜っている当方でした。2019/06/22
HIRO1970
270
⭐️⭐️⭐️初期の宮部さんの短編集。93年ですから結構前の作品ですが、古さも全く感じず流石の出来映えでした。どれも面白くて大当り率は上がる一方です。宮部さんは作品もいっぱいあるので楽しみで幸福感も倍増です。さあ次は何を読もうかな?2015/03/20
夢追人009
230
読者を決して裏切らない暗くさせずに気分爽快にしてくれる作品集ですね。『我らが隣人の犯罪』巧く出来た話で、一旦めでたしとなった後で更にまさかの大どんでん返しも味わえます。最後に著者が題名に込めた真実の意味に気づきました。『この子誰の子』人類的な大きな視野で見て即座に妹を受け入れ愛する主人公は偉いです。『サボテンの花』巧妙にして情に篤く、ラスト一行に感極まってもらい泣きしました。『祝・殺人』バラバラ殺人を選択した動機が秀逸です。『気分は自殺志願』これも犯罪なのだけど苦しんでいる人助けと思えば安いものでしょう。2018/06/04




