出版社内容情報
タイ北部の貧しい村からバンコクに出てきた13歳の少女カンティアの小さなウソ──私は日本人。てんやわんやの100日が始まった。
内容説明
少女は日本大使の娘ユウコと名乗った。タイでも放映されていた「おしん」の主演女優の名前を借りたのだ。本名はカンティア・アサヨット。もちろん日本人ではない。しかし、日本人になりきった貧しい少女をバンコクの人たちは大切にしてくれた―。アジアと日本の関係を奇妙な事件を通して浮かび上がらせた傑作ノンフィクション。
目次
プロローグ―カンティアは日本人になった
1 「ユウコ」の足跡
2 大使の娘、国境の町をゆく
3 黄金の三角地帯の故郷
4 沸騰するバンコクの夢
エピローグ―カンティアはタイ人になった
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にこにこ
6
日本大使の娘を騙って現地の人々にちやほやされる娘(タイ人)の話。スケール小さくしたら「私は○○の××で~」とお嬢様騙るみたいなのはよく出てくる話。タイの方々は親日的といいますが、この子も含めて日本にあこがれてくれているんだなあ。これを書くために作者は相当時間をかけて調査したようです。が、冗長すぎる~。もっとシンプルに「この女の子の話」にまとめてくれたらもっと面白かったと思う。2016/05/20
aoi
2
子供の遊びのようなタイトルと、やはりかわいらしい装丁。それらから読みやすくかわいらしいお話を予想していた。 少女カティアが日本大使の子供に化けた100日間。どうして学生や大人がだまされたのか。 とっても考えさせられるものだった。程度や状況が違えど、日本にも当てはまるのではないだろうか。アメリカごっこ。ヨーロッパごっこ。 2012/04/27
bittersweet symphony
1
単行本89年・文庫93年の発売、未読本棚最古参のひとつ。吉岡忍(1948-)さんは以前よく読んでいた一群のノンフィクション作家の方たちのうちの一人で、「墜落の夏 日航123便事故全記録」(新潮文庫89年)・「死よりも遠くへ」(新潮文庫92年)・「奇跡を起こした村のはなし」(ちくまプリマー新書05年)・養老孟司・池田清彦・吉岡忍「バカにならない読書術」(朝日新書)を読んでいます。2013/05/23
luna
1
私たちがアメリカの人とかに憧れたり、外国製のものがカッコイイとか思うのと同じようにタイの人たちが日本に憧れを抱いてるんだと、驚きました。 もっと日本人であることに誇りを持たなきゃ!! 2012/05/09
ふうたろ☆
0
女の子に関連する部分は楽しく読み進める。しかしページ数にして半分以上を占める著者のタイ紀行や考察等が実にイライラさせられる。全く不必要で余計でした。2012/09/24
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- 八月の銀の雪