出版社内容情報
もう若くはない。未来への希望も夢もない。でもそんな今だからこそ、現実と折り合える……。毅然とした生き方を貫く3人の女の物語。
内容説明
四十代の未亡人・幸江は、若い夫婦と養子縁組を結ぶ(「かげろう」)。放浪の末、港町で料理屋を営む滝子の日常(「あらくれ」)。駆け落ちした四十五歳の二人をよく知る可矢子は…(「みちゆき」)。人生後半、現実をありのままに捉えることを覚えた女たちの胸に去来する想いとは。恋、絶望、爽快。小説の醍醐味を味わえる極上の三篇。
著者等紹介
藤堂志津子[トウドウシズコ]
北海道・札幌市生まれ。藤女子短期大学国文科卒業。学生時代より詩や小説を書き、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。デビュー作「マドンナのごとく」で、昭和62年、第21回北海道新聞文学賞を受賞、同時に直木賞候補となる。平成元年「熟れてゆく夏」で、第100回直木賞受賞。主な作品に「ソング・オブ・サンデー」(第8回島清恋愛文学賞受賞)「秋の猫」(第16回柴田錬三郎賞)等がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
49
小説の醍醐味が全て詰まっていると思いました。人生後半に差し掛かり、現実をそのまま受け入れる生き方をする女性たち。その胸のうちがリアルに伝わってきました。自分の人生、いかに生きるか考えさせられます。2020/12/15
雨巫女。@新潮部
4
《私‐図書館》業を感じた短編小説たち。したたかに生きる女たちばかりだ。2011/12/16
ぽんまま
2
大人の男女の物語。3編あってどれもひとくせある・・・恋愛話であー・・なんとなくわかるなぁって感じがします。でも「かげろう」の雪江の心境はいまひとつわからなかったな。乙彦のような男はいるだろうと思うけど、最後の雪江の行動にはえっ!!っていう驚きが強かった。2011/01/17
おおちゃん@仮面舞踏会
2
今まで読んだ藤堂作品とは少し違った印象をうけた作品でした。2010/11/08
あずーり
1
△主人公の女性が年上すぎてよくわからなかった。。。共感もなし。うーんってかんじで最後まで読んだ。2014/04/13