文春文庫
心のこり

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  • サイズ 文庫判/ページ数 188p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167544157
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

心はいらない、体だけ借りたい。胸の内で呟きながら、十一歳年下の美しい男と情事を交わす、四十六歳の澄礼。相手の中に過去の自分の姿を見たとき、思いは別れの形へと向かう。ひとかけらも、心のこりがあってはいけない―。誰の胸にもある、やり残した過去への複雑な感情。現代女性の心模様と癒しを繊細に描いた中篇三作。

著者等紹介

藤堂志津子[トウドウシズコ]
北海道・札幌市生まれ。藤女子短期大学国文科卒業。学生時代より詩や小説を書き、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。デビュー作「マドンナのごとく」で、昭和62年、第21回北海道新聞文学賞を受賞、同時に直木賞候補となる。平成元年「熟れてゆく夏」で、第100回直木賞受賞。以降、従来にない自由な視点から現代女性の心理をとらえた精緻な恋愛小説を書きつづけている。主な小説に「ソング・オブ・サンデー」(第8回島清恋愛文学賞受賞)「秋の猫」(第16回柴田錬三郎賞受賞)等がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おおちゃん@仮面舞踏会

3
読み終えてから『心のこり』の意味が実感できる一冊。2010/09/21

ちくわ

1
「心のこり」のある女性たちが織り成す恋愛短編集。心残りのある出来事があるとどうしても、そこに囚われるし、何らかの形で昇華しなけりゃ次には進めない。3作目の主人公などは、中々珍しいタイプの欲望を持っている感じだとは思ったが、それをきちんと直視したからこその行動だったのだろう。誰にだって多少の心残りはあるものだと思うし、それが当たり前。そういったものが特に強くある人には強く共感できるのかも。恋愛感情というものの持つ力というものを改めて感じた次第。2019/02/14

Nam

1
ヒロイン3人ともに好感度こそ覚えなかったけど、それでも反面教師的な感じになっていた気がする。藤堂さん初めて手にしたけど、嫌いじゃないな。作品自体はどれもずるずるしてたけど、最後にはヒロインたちの気持ちが何かしらに向き合おうという感じになってよかった。この中なら片想いがよかった。自分が好きな人より、自分を好きでいてくれる人のが続くものなのかなぁなんて思ったりした。2015/07/06

ゆちあ

1
この読書後の感想も心のこりになりました。 どの話も入り込めず、う~んとうなってしまいます。2014/10/05

chobi

1
一つめの話は共感できなかった…。二つめは、長年愛され、大事にされても、男としては見れない相手と結婚…んー、それって…なんだかなぁ。三つめは、主人公の過去になにやらあるらしい…なんかモヤモヤ。うーむ…非常にスッキリしない読後感でした。2014/08/28

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