内容説明
「誰もがなりたくないと思い、それでいて誰もがなれてしまう。そこがホームレスの面倒なところだな」。代々木公園のホームレスで元刑事の椎葉明郎は、女性刑事、吹石夕子に日当二千円で雇われ、一家惨殺事件の推理に乗り出す。考えるホームレス、椎葉の求めた幸せとは?ハーオウォーミングな長篇ミステリ。
著者等紹介
樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぺんぎん
33
表現がストレートなので最初のとこは特にきつい。だけど最後まで犯人が分からず解決までの様々な展開からも読むのをやめられなくなる。椎葉の会話のテンポがすばらしい。掴みどころのない飄々としてる感じが重い内容になりそうなのを中和してくれている。これはなかなか読み応えがあり面白かった。2012/09/18
すたこ
20
★★★★少し長いかなと思いながらも、楽しく読めた。 始まりが凄惨な殺人描写、主な場面がホームレスたちの集まる公園とギャップが激しく、ちょっとゆるい感じがクセになる。 エリート刑事からホームレスになってしまったという、椎葉のキャラ設定が良かった。 相棒の女刑事があまり好きになれない感じだった。犯人が何となく読めた!と思いきや、その上をいっていてハラハラした。どんでん返しという程ではないけど、面白かった!2020/07/20
ぴ〜る
19
真犯人の流れだけ少し残念感があったけど、とてもテンポ良く面白く読了。ホームレスの暮らしとか色々考えさせられる事や重く悲しい内容もたくさんだったけれど椎場の会話のテンポのお陰かスルスルっと読めた。椎場のこの先の未来も見てみたかったので、樋口有介さん亡くなっていた事知らなかったのでとても残念。。。2024/12/13
hippos
17
椎葉と夕子の掛け合いが小気味よく物語を回してくれて楽しめる。椎葉のセリフはこの現代では受け入れらないのだろうが、これをガッチリ受け止める夕子がカッコイイ。2025/03/05
背番号10@せばてん。
17
2008年4月21日読了。あらすじは忘却の彼方。2008/04/21